今年の大学生の就職内定率が史上最低とのことでありますが、あらためてここ10数年間の、この内定率の推移を示すグラフを見ると、まことに感慨深いものがあるのであります。
識者は、欧米の指導者に、日本の経験に学べと言う。これはこれで正しいけれど、では日本の経験とはなんだったのか。これを正しく理解している識者は、ほとんどいない。
2003年5月17日、りそな銀行が国有化された。
この時、榊原英資は、この国有化を指揮する竹中平蔵を、ペーパードライバーと酷評し運転する資格すらないとこき下ろしたが、結果はこれを境に株価が反転し、日本経済復活へ大きく面舵をきることに成功したのでした。
(日本の経験に学べと言うけれど)
しかし、この果実を横取りする不届者が現れるのであります。自民党の旧抵抗勢力と民主党であります。国民も、彼らの格差社会論のウソに見事に騙されて、不況一直線への道を自ら選択していくことになるのであります。もちろんこの自覚は、国民に微塵もない。哀しい限りであります。
それにしても興味深いのが、このグラフと私たちのビジネスの状況が面白いように呼応していることであります。
考えてみれば、これは当然なんであります。人材採用とは、企業にとって最大の投資。同様に、企業のインフラとなるサービスを提供する私たちのビジネスは、この企業の投資対象そのもの。両者が呼応するのは当然なんであります。
そしてあらためて思うのであります。かつて小泉竹中改革を批判した方々、亀井を始めとしたいまだに批判し続ける方々には、ぜひともこのグラフを見て、ご説明願いたい。更には、いまのいま、何がおきているのか、このグラフを直視していただきたいのであります。
いかに、2003年以降卒業した学生も、彼らを受け入れることができた企業の担当者も、一様に小泉竹中改革の恩恵に与ったか、そしていかに現政権が、無能であるかを直視していただきたいのであります。
この1週間、そんなことを考えていたら、これまた興味深い記事に出会った。
どうしてこんなことになってしまったのか。ふり返ると、ちょうど5年前、当時の小泉純一郎首相が語っていた言葉が印象深い。
小泉氏は2005年11月、京都で行ったブッシュ大統領との日米首脳会談で「日米関係が良ければ良いほど、中韓など世界各国と良好な関係を築ける」と述べた。また「日米を悪くして、他国との関係で補うような考えは取らないほうがよい」とも語っていた。
いずれも当時は一部メディア、野党、評論家らのお気に召さず、「対米追随」「日米さえ良ければほかはどうでもよいのか」などとねじ曲げて伝えられ、批判を浴びた。だが、5年たった今、民主党政権の外交・安保政策をみていると、小泉氏の指摘がまさに的中しているとしかいいようがない。
(【土・日曜日に書く】論説副委員長・高畑昭男 小泉外交に学べない民主党)
言ってみれば、外交問題とは、引力ではなく、斥力。
これが民主党政権は、まるで理解できていない。すなわち、国と国の関係はほっておくと引力ではなく斥力が働くってことであります。ですから日米の間を強く引き合って維持する必要があり、結果、米中、米韓、米日と言う引力圏内にとどまることが可能になると言うのが、小泉の言わんとするところであります。
米日の手を離すことは、たちまち斥力によって圏外にはじきだされて孤立化するのであります。APECの晩餐会、菅夫妻の存在こそこれを象徴的に示すことにあいなったのであります。
そしてひたすら支持率10%台を願っての、週末テニス。
いよいよ11月も下旬となり、セーターが欠かせなくなってきた。リキの思い出のつまったセーターはボロボロでそろそろ引退の時期かとタンスをあさったら、ありました。生地が薄くなっていつの間にか着なくなっていたやつ。
これが正解で、心地好い汗をかきながらゲームができる。土曜、1-6、5-7、3-3。日曜、6-1、6-7(5-7)、1-6。やるべき課題にむけて、一直線であります。 KAI