わが意を得たりとは、こう言うことを言うのであります。
以前新型インフルエンザの流行にあわせて、こんなことを書きました。
すなわち、量子論の世界では、空間そのものが最初から光の性質を持っていて、「光源」と言うスイッチが入るだけでたちまち空間全体がその性質を帯びる、そう言う「性質」を空間が持っているのです。地球を7周半するのも、空間が最初からそう言う「性質」であるからです。
そこで「パンデミック」です。
致死性の高いウィルスが、世界中で蔓延した状態を「パンデミック空間」とすると、この空間における光とはウィルス。光速は、ウィルスの感染スピード。光子は感染者。「波」ですからとっくの昔に、検疫と言うスリットはすり抜けている。
つまりすでに感染者は国内にいる。
1週間以内に、間違いなく国内に感染者が現れる。
(パンデミックの正体)
しかし、なぜ「量子場」なのか。この訳が、やっと明確になったのであります。
興味深い例が書かれている。2009年、日本の社会で新型インフルエンザが流行したとき、通常なら季節型のインフルエンザは終わる時期なのに、報道などではこの年は異例にインフルエンザが流行していると語られたものだった。ところが、著者のグループは片っ端から患者さんの喉や鼻をRT-PCRという手法で調べてみた。
2009年5月のことです。もうインフルエンザは流行していない、と考えられている季節です。初夏ですから。ところが、出るわ出るわ、探してみたら、たくさんの患者さんから、新型インフルエンザではなく、従来型の季節性インフルエンザが検出されたのでした。しかも、その多くは迅速検査で陰性だったのでした。2009年だけ特別、季節性インフルエンザが初夏に流行ったのではありません。いままで、初夏にインフルエンザ検査をした医者がいなかったのです。
([書評]感染症は実在しない―構造構成的感染症学(岩田健太郎))
それにしても、この事実の発見は、きわめて重要であります。ウィルスとは、常に蔓延している、そう言う存在であると言う認識が重要であるってことであります。
なるほど、考えてみれば、これはもっともであります。
ウィルスのような存在とは、空気そのもの。人の移動に伴う空気の流れを制御することなど、端から無理なお話。毎日何万人と海外と行き来している限り、もうこれは、インフルエンザに限った話ではないことが誰にでも理解できるはず。
すなわちこれは、今回たまたま致死性の低いウィルスであったことが、幸いしただけのこと。
根本的な検疫体制そのものの考え方を変えない限り、これを阻止することは不可能と言わざるを得ないのであります。つまり、天気予報並みの観測体制でもってあらゆるウィルスの前期感染動向のチェックであります。
いまや人類は、ウィルスとの全面戦争に直面しているとの認識が、不可欠なのであります。 KAI