December 13, 2009

頭悪すぎ頭くらくら週末テニス

あまりの頭に悪さに、こちらの頭までくらくらしてきた。

だれがって菅直人ですけど、需給ギャップ35兆円に対して、需要が35兆円足りないんだから需要を増やせばいいんじゃん、となんともナイーブな「戦略」を言いだした。

こども手当て、高速無料化、ガソリン暫定税率は、この不足する35兆円の需要を掘り起こします。同時に供給側は少しお休みいただいて、なんてとんでもないことを言い出した。ユニクロ悪玉論もその他民主党の企業悪玉論も、すべてここからでてくるらしい(推論)。

おまけに環境とか介護とか、需要がもっとあるはずなんて言う。

この人、真性頭悪。

そもそも需給ギャップとは、なにか。



  1. 物価の変動には様々な要因が働いているが、基本的には、経済全体の供給力に対して実際にどれだけの総需要が存在するかが、重要な決定要因であると考えることができる。この「経済全体の供給力」と「総需要」の乖離のことを、一般にGDPギャップ(output gap)と呼んでおり、物価変動圧力を評価するための基本的な指標の一つとして、国際機関や海外中央銀行などの経済情勢分析でもよく用いられている。(中略)GDPギャップは、需給ギャップとも呼ばれる。

  2. GDPギャップの算出に必要な「経済全体の供給力」と「総需要」のうち、「総需要」は実際のGDPそのものとみなすことができる。一方、ここでいう「経済全体の供給力」とは、その時々に現存する経済構造を前提にした供給力であり、一般に潜在GDPと呼ばれている。問題は、この潜在GDPを具体的にどう定義し、どう推計するかである。日本銀行調査統計局では、潜在GDPを「現存する経済構造のもとで資本や労働が最大限に利用された場合に達成できると考えられる経済活動水準」と定義し、その推計には「生産関数アプローチ」と呼ばれる方法を用いている。(中略)なお、潜在GDPの変化率(年率)は潜在成長率と呼ばれている。

  3. 実際に日本の潜在成長率を推計すると、80年代は4%前後であったが、バブル崩壊後は低下傾向が続き、最近は1%程度まで低下している。しかし、その間における実際のGDP成長率は、そうした潜在成長率をさらに下回る傾向が続いた。実際のGDP成長率が潜在成長率を下回ればGDPギャップは拡大する、という関係にあるので、バブル崩壊以降のGDPギャップの推移をみると、循環変動を伴いつつも傾向的に拡大を続け、今日では非常に大きなものとなっている。

  4. こうして得られたGDPギャップを、例えば過去20年程度の期間をとってインフレ率と単純に比べてみると、GDPギャップの拡大とインフレ率の低下の間に、かなり緩やかにではあるが一定の対応関係が観察される。(中略)また、逆に1〜2年程度の短期でみると、インフレ率はしばしばGDPギャップでは説明がつかない動きを示す。その理由としては、(1)物価にはGDPギャップ以外にも為替相場や輸入品との競合など様々な要因が影響すること、(2)GDPギャップの推計値自体にかなりの誤差がありうること、などが挙げられる。

GDPギャップと潜在成長率

要するに、需要と言っているのは「GDP(国内総生産)」すなわち「生産された付加価値」のことであって、「供給」となんら違いはありません。

これを彼は、市場における「需要」と「供給」の関係から決まる価格モデルと同じに考えるからおかしくなる。ま、他の人間も似たり寄ったりではありますが。もちろん日銀の 4. の説明の通り「デフレ(インフレ)」と「需給ギャップ」にはある程度の関係がありますが、モデルの本質は全く別物。

この元々の議論の目的は、「需要」や「供給」を個別に操作して「需給ギャップ」を埋めるなどといった短絡的な話ではなく、当面の「デフレ」を克服し、GDPそのものをいかに大きくしていくかの「成長戦略」であるはず。

そしてこの結論は、すでに世間はなぜデフレの恐怖が理解できないのかの中に書いた通り。

人間の身体であれば、体温を上げようとすれば、まず血圧を上げるしかない。同様に消費者の収入を増やすことが、物価の下落に歯止めをかけることに繋がることになります。当然消費者の収入を増やすことは、その源泉である企業の収入を増やすことであり、これ以外に方法はありません。
(中略)
そもそも、「一律に」企業の収入を増やす方法なんて、あるわけないじゃありませんか。

あるのは、「個々の」企業の収入を増やすことであり、しかもこれを考えてやるのは、その個々の企業の経営者であり、従業員であります。国や銀行は、この一点に集中してこれを間接的に支援する。ただこれだけであります。

このための官から民への一連の構造改革であり、公務員改革を含めた規制緩和なのです。

日本の国家戦略の舵取り役のお頭が、この程度とは、まことにお先真っ暗としかいいようがありません。

この暗い気持ちを吹き飛ばす、週末テニス。

このところの週末、景気とは対照的な好天気が続く。

土曜はしかし、久しぶりに調子が出ない。結果も、6-4、3-6、0-6、0-4とネモトくんに3連敗。

この敗因は、感覚的に分かっていて、だから、感覚的にしかその対策はわからない。翌日曜。その感覚的対策の結果は、7-5、2-6、6-1、1-1の、2勝1敗1分。

そのうち、これを言葉にできるようになると、思う。

デフレ対策も同じだけど、感覚的にまず理解できなければ、その先の言葉(理屈)はないと思うんだけどね。 KAI

投稿者 kai : December 13, 2009 08:23 PM | トラックバック
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