季節の便り、山椒を、田舎の母が送ってきてくれたのが丁度1ヶ月前。
コーヒーの大きな空き瓶一杯に入った山椒は、まだほとんど残ったまま。これと送ってくれたちりめんじゃこを一緒に炊き合わせる。
レシピどおり、なべいっぱいのちりめんじゃこ、これが多すぎてこれでいいのかふつふつと疑問に感じながら、これに事前にポロロッカで買ったお酒を「ひたひた」と入れる。レシピによれば「ひたひた」だけど、この「ひたひた」の意味がよくわからない。
適当に「ひたひた」入れて、ぐつぐつするまでしばらく待つこと、数分。なんどかふきこぼれそうになる前に、なべを浮かせながら中身を長箸でかきまぜる。そこで、ペットボトルの薄口醤油を入れようとして、ありゃりゃ、一気に入ってしまった。レシピには、多すぎないようにと書いてある。
覆水盆に返らず。あきらめて、コーヒー瓶の山椒をすべてなべにぶちこんで、混ぜる。多すぎないかと心配したちりめんじゃこはすでに初期の体積から半減していて、山椒をくわえてちょうどいい按配の量になる。さすが年季が違います。
ぐつぐつ煮込んではいけないと、レシピにはある。長箸を差し込むと、丁度煮立った汁が部分的に泡をたてている。なるほどね、この泡の消えるタイミングで火を止める。
長箸でつまんで味見。やはり醤油を入れすぎたかも。
火を止めてすぐの熱いままを、もとのコーヒー瓶に入れる。もちろん全部は入らない。パックに残りをつめて、すべて冷蔵庫の冷凍庫にほうりこんだ。そして1時間半後、取り出して、もう一度味見する。いいんじゃない。いいですよ、これは。毎年母の送ってくれてた味とは、いささか違う気がするけれど、想定どおり、しっかり味がしみこんでいる。急速に冷やすことでうまみがまして、入れすぎた醤油の味が全然気にならなくなるんだよね。
一人悦にいりながら、ビールを飲みたい気分を押さえて、テニスに出かける。
その週末テニス。
土曜は、3週間ぶりのY木さん、ペルーの土産話をききながら、いつものメンバーでいつものテニスは、ほんと心地よい。結果も6-1、0-6、5-7と、ネモトくんの連勝ストップに、あと一歩。
日曜も、久しぶりのいつものメンバー。山椒とちりめんじゃこの炊き合わせの成功で一気に連勝かと思いきや、一つ問題が。昨日テニスから帰ってきて、へんな体勢でテレビを観ていたのがいけなかった。右の背中の筋を違えたようで、トイレで右手で尻をふくにも痛みで手が届かない。こんな状態では、まともにテニスはできない。
にもかかわらず、山椒とちりめんじゃこ効果か、第1セット、6-2で楽勝。しかしこれも第2セット、5-3とリードしたところで限界。結局6-7のタイブレークで逆転負け。第3セットは、ゲームにならず0-6。あと10分あるけどこれにてお仕舞い。
歳を取ると身体がかたくなると言うけれど、なるほど「かたくなる」意味が、痛いほど(ほんとに痛いんですけど)わかった。 KAI