いまの政局、キーワードは「はっきり言う」。何を「はっきり言う」かといえば「本音」です。この「本音」。いまインターネット時代になって、「Webは嘘をつかない」に書いたとおり、おそろしいまでに世間に伝わるようになってしまった。
麻生さんも、首相に選ばれるまでは、「本音」を「はっきり言う」政治家と思われていたし、事実「本音」をはっきり言っていた。ところが郵政民営化反対の「本音」をついうっかり、はっきり言ってしまってからおかしくなってしまった。こんな「本音」はたまったもんではない。集中砲火をあびて、本音でないことをはっきり言っても、だれも信じなくなってしまった。以来本人は「はっきり言う」ていると思っても、「口籠もる」ようにしか周りには聞こえないから、不思議なもんです。
なぜ東国原や橋下に人気が集まるかと言えば、すべて「はっきり言う」からです。
言語明瞭、意味不明瞭ではないからです。
これは小泉首相から大きく変わってきました。それまでの政治家は、そうじてはっきり言わない。明言しないから、きいても、すっきりしない。これが小泉によって、政治家の言葉が、非常に清々しいものになった。政治とは、もともとそんな清々しいものではないんだよと言う人々の反発をよそに、快進撃を続けられたのは、これを世間が「諒」としたからです。
しかし、安倍、福田、麻生とたらい回しが続く内に、自民党の方々は、この「世間の気分」がすっかり見えなくなってしまったようです。
では、舛添はどうか。いままでは多少のぶれはあるものの「はっきり言う」ことができたかもしれないけれど、総理と言う立場で「はっきり言う」を貫くことができるかどうか。
いずれにせよ、世間はもう、「はっきり言う」政治家しか、受け付けなくなっていることを、政治家の皆さんは気づくしか道はありません。そう言うことであります、ハイ。 KAI