やはりこの年齢で、シングルス、ダブルスを予選から決勝まで戦い抜くと言うのには、無理がありました。
まことに惜しい。惜しいけれど、決勝戦で敗れたもののよくぞここまで勝ち抜いてきた。見事としかいいようがない。
伊達にとって、前回書いたように不安は心技体の体のみでした。その肉体がシングルス決勝で力尽きた。しかしそのあとのダブルスでは優勝して、彼女がいまもって現役で立派に通用することを、世間に強く示すことにものの見事に成功したのです。
シングルスのみに集中するべきであったのではと言う意見もあります。しかしこれは逆で、長い間実戦から遠のいていた彼女にとってダブルスは実戦における貴重な技の調整ができる時間となります。それにダブルスはシングルスと違って体力をそれほど消耗しません。
しかしそもそも今なぜ伊達の現役復帰なのか。
もちろん彼女の言う通り、日本女子テニス界の不振があります。彼女を目の当たりの範として、彼女を再び引退においやる選手が出てくるまでガンバルと言うことです。
しかし理由はそれだけではないと、KAIは思います。
それは、37歳にして初めて、心技体の「心」にひらめくものを感じて、どうしてもそれを実戦で確かめたいと言う思いが急速に大きくなった、その結果の現役復帰ではなかったかと思うのです。
その証拠に、確かなデータがないのですがほとんどの試合をフルセットで戦っていることがあります。すべての試合の中の様々な状況の中で、こうすれば勝てると言うことが閃いた彼女は、これをことごとく確かめながら勝ち上がってきたのだと、そう言うことであります。
硬気と軟気、予知能力、はてまた運気の世界の必勝セオリーを会得することに、成功したのでしょう。
こう言う人物が突如現れることこそ、運命です。
彼女の指導を受けて、やがて世界4大タイトルのグランドスラムを達成する日本女子選手が、10年後に必ず現れる。KAIは今、そう確信します。
一方の週末テニス。久々に前日の予定外の事件のせいで予知能力のフォースに支障を来たし、土曜は雨。日曜はなんとか盛り返したものの、2-6、7-5、2-6、1-5の1勝3敗と、まだまだ修行が足りません。 KAI