February 26, 2008

松下幸之助の言葉(27)

幸之助と中内功との戦いは、東京オリンピックの年である1964年に始まり、幸之助が世を去った1989年から更に5年後の1994年、両社が和解して終結するまで、実に30年にも及ぶものでした。

 価格は消費者が決定すべきだとする中内の考え方と、企業と消費者は共存共栄であるべきだとする幸之助の考え方。好対照に見える二つの思想だが、中内がいみじくも語っているように結局目指すものは同じで、国民が幸せで豊かに暮らせる社会であったはずだ。
(産経新聞、同行二人(どうぎょうににん)第25回、北康利、2008/2/26、p.19)

私たちのサービスについても、メーカー系のユーザーと流通系のユーザーとでは対照的な反応になることを、以前のエントリー組織の進化のレベルが働き方を決める(3)の中で書きましたが、これは正にこの二人の思想の違いから来るものでした。

しかし私たちのサービスは、消費者相手ではなく企業相手です。私たちのサービスが、ユーザーとの共存共栄でしかなりたたないのは、幸之助の考え方とまったく同じです。安く買いたたいて大量に販売する薄利多売の思想からは、モノを生産すると言う文化は育ちようがありません。

適正な利潤を得るために、あとなにかもうひとつ工夫がいる。今はとにかくそう言うことであります。 KAI

投稿者 kai : February 26, 2008 08:24 PM | トラックバック
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