なんで今頃かと思う時期に税務調査が入る。
関西弁のベテラン調査署員と話していて、ピーンときた。
昨年子会社を設立して景気がいいはずだのに、この決算。なんかごまかしとるんちゃうか。
これでした。
なんも、ごまかしてまへん。きれいなもんですわ。
予想通り、交際費の使い方に文句を言われる。いくら言われても、誰と誰と、これこれの下心で飲みました、なんて明文化絶対やりません。
銀行と仮想口座開設の契約に数百万支払っている分の指摘を受けて、これを一括損金から繰延べ資産に修正するも、累損の内ですので税額に影響なし。
唯一問題が、請求書のない外注費。これは(法令により)支払い消費税に認めまへん、といわれて困った。これを受け入れれば100万円単位で消費税が増えてしまう^^;。
前回5年前の税務調査では何も言わなかったではないか、と強くごねて、しぶしぶ見逃してもらうことに。トホホである。
と言うことでとにかく終わった。
KAIのコンセプトは、人間オブジェクトはすべてソフトウェアオブジェクトに置き換え可能であるとおり、オフィスの事務関係、いわゆる総務関係はすべてコンピュータで処理できるようにして、税務関係のみ、税理士事務所にお願いしています。
ですから、私たちのメンバーに新しく加わった者、つまり新入社員のほとんどが、最初事務処理をお願いする人間が目の前にいないため、とにかく面食らいます。私たちの会社には事務員と言う間接要員は、ただの一人もいません。
オフィスのトイレットペーパー、ティッシュペーパーを月に1度ポロロッカで買い込んで、コンビニでゴミ処理券を買い、健康診断の予約をして、請求書に貼る切手を郵便局で買って、NTTの電話代を払うのは、他の誰でもないKAIであるわけです。
しかしこれらの時間を累計しても、月に1、2時間。これに20万の事務員を雇う意味はありません。
なんて書いていたら、ウチダ先生が面白いことを書いている。Googleカレンダーについて。
これはたいへん便利なものである。
ネット上に自分のスケジュールが置いてあるので、出先のパソコンからでもポケットの中のiPodからでも自分のスケジュールがチェックできる。
(中略)
私にとっていちばんありがたいのは、スケジュール情報にテキストを貼り込めることである。
仕事の依頼はたいていメールで来る。そのメールをそのままスケジュール表に貼り込む。字数、締め切り、テーマ、担当者からのコメント、連絡先のメールアドレス、電話番号から編集者とのあれこれのやりとりまで、どんどんスケジュールに貼り込んでしまう。
(中略)
書いたものはそのままスケジュールに貼りつけてしまう。
これだと自宅のパソコンがダウンしても、フラッシュメモリーを家に置き忘れて出かけてしまっても、原稿がネット上に置いてあるから、いつでもどこでも続きが書けるし、原稿を紛失する心配もない。
とうとう自称ITオンチのウチダ先生まで、ネットの「あちら側」で仕事を始めてしまいました。
なぜこんなことが起きるのか(って天変地異じゃないって^^;)、それはこれが圧倒的に便利であるからです。
そしてこの便利の意味が、自分の中やオフィスの中の人間オブジェクト(自分や事務員のことね)の仕事が、ネットの「あちら側」すなわちソフトウェアオブジェクトに移って行ったってことです。
その結果人間オブジェクトには、人間にしかできない原稿を書くとかコンビニ行って買い物するとか人と交渉するとかといった、リアルのオペレーションだけが残っていくことになります。
ウチダ先生、メールも「あちら側」に持っていけば、もう立派にITオンチ返上ですよ。 KAI