November 05, 2006

リキのシツケと人の躾

なるほど写真の顔をみると、このジャックはなかなか手強そうです。ジャックの小さい頃: 「強情な顔」を読むと、思わずリキの小さいときのシツケを思い出します。

6年前リキが生後2ヶ月で我が家に来たとき、まさか犬のしつけがこんなに大変なことになるとは、想像だにしませんでした。

オシッコの場所を教え、そこかしこをネズミのようにかじるのを止め、オスワリ、オテ、マテ、ヨシ、フセ、ツケまでは順調に覚えてくれました。さすがにゴロンとかバキューンとかの芸は、教え方が悪いのか覚えてくれません^^;。

そしてKAIにとってシツケとは一体何か、シツケの本質を教えてくれたのが、毎朝の散歩。

最初のころ、首輪とロングリードの組み合わせで、おまけにKAIのジョギングを兼ねていたせいもあって、散歩の基本的なシツケがされないまま1年が経ちました。つまり一緒に走るだけで、飼い主と並んで歩くことができなくなっていたのです。

それはちょうど1年経ったころ、毎朝毎朝のジョギングで膝の痛みを覚えるようになり、歩く散歩に切り替えた時です。

リキは散歩ができない・・・。

それはそうです。生まれてこの方、散歩と言えば走ることだったのですから、当然といえば当然です。

それからリキの散歩のシツケが始まりました。

まず首輪とロングリードを止め、訓練用の首の絞まるロープのショートリードに変えました。強く引けば簡単に首が絞まって苦しくなります。長さも左手にホルダーを持って下げてもリキの口が地面に届かないくらい、極端に短いものです。これであれば拾い喰いもできません。

この状態でリキが引っ張らなければ問題ないのですが、そうは問屋が卸しません。一体何度繰り返したことでしょう。毎朝、毎朝、歩いては止まり、歩いては止まり、引っ張るのをやめるまで繰り返します。

そして3ヶ月たったころやっとコツがつかめました。

ロープを壁のように持つ。

リキが引っ張っても壁のように動かないってことです。ずるずる引かないで強くグイっと引く(これをカタビキって呼んでます)のがコツです。

この状態でリードが緩んだら初めて歩くのです。リードが張るとそこですぐ壁になって止まる。

逆にリキが立ち止まる場合も考え方は同じですが、今度は止まらないで、動く壁になります。ここで止まるとリキは自分の融通がきくと勘違いするからです。リードが緩むまで強く引き続けて歩く。緩んだところでとまって遊ばせる。

こうして、リードの長さ分の壁との距離を繰り返し覚えさせる。

そうすると常にリキは、リードが張らない位置で歩き続け、リードが張らないように立ち止まります。とまってにおいをかぎたいときは、以心伝心、こちらも自然に歩みを止めます。

そうです、散歩のシツケとは、主人との間の心の距離、間合いを身体に覚えさせることだったのです。

人は、人と並んで歩くとき、その相手との関係で微妙に互いの位置が変わってきます。つまり心で間合いをとっているいるわけです。(たまにこれが理解できない新入社員もいます)

しかしこれをよくよく考えると、この人の心の間合いと散歩でシツケる間合いが、実はまったく同じ種類のものであることに気づきます。

つまり、リキがリードを引っ張っている間はリキが上司であり、リードが緩むようになって初めてリキはこちらを上司、主人とみなし、主人に従う、すなわち素直についていくわけです。

これはすなわち人の躾に応用できます。

まず心のリードをお持ちなさい。まずあなた自身が、この心のリードの長さを覚えなさい。リードの長さを覚えたら、リードを引っ張る、すなわち間合いが開く時のカタビキとなる言葉も覚えなさい。ノーーーー!。決してずるずる引っ張ってはいけません。ノーーーー!。これだけです。え?ずるずる引っ張るって?それはいちいちノーーーー!の意味を説明するなってコト。ダメなものはダメ。

あ、それから、持っているリードを横にいる女房に取られるのは最悪です。お父さんの言うこと、おかしいんじゃない。こんなことをいわせた瞬間、あなたの負けです^^;。

くれぐれも日々、女房の躾も怠りなく。 KAI

投稿者 kai : November 5, 2006 07:24 PM | トラックバック
コメント

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Posted by: bnmaloggw : June 4, 2012 05:48 PM
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