August 28, 2006

ネットが着実に社会を変えている

ネットが着実に社会を変えている。

 Tower Recordの倒産は日本でも報道されたようだが、NHKが夕方のニュースであたかも「Tower Recordの倒産はダウンロード型ビジネスモデルへのシフトだけが原因」であるかの誤解を与えるような報道していたのが少し気になったので、米国に暮らすブロガーとして一言。

(中略)

 実際のところ、Tower Recordのビジネスに一番の打撃を与えたのは、Walmartに代表されるディスカウントストアとAmazonに代表されるオンラインストアというのが、米国での最も一般的な見方だ。

 Walmart、Coscoなどのディスカウントストアは、食料品や日用品を買いに来た消費者に、発売したばかりの売れ筋のCDやDVDを山積みにして購買意欲を刺激し、「この曲、ラジオで良くかかっているな、買っておこう」「今は、こんな曲が流行っているのか、聴いて見よう」と他の買い物の『ついで』に購買させる作戦で大きく売り上げを伸ばして来たのだ。それにより、Tower Recordなどの「レコード店」はCD発売当初の一番おいしい部分を持っていかれることになってしまったのだ。

 すると後は「専門店」としての強みを出すために「品揃え」などで差別化してがんばるしかないのだが、こと「品揃え」に関しては、ロングテールの王者、Amazonの足元にも及ばないので、これがまた問題である。
AmazonとWalmartの狭間に消えたTower Record−− 中島聡・ネット時代のデジタルライフスタイル

まずこのニュースへの接し方。確かにKAIも、NHKの解説と同じ原因であるように間違って理解していました。この記事を読んで、目からウロコです。

このところ誰かのBlogを読むたびに、すとんと落ちるように納得いく話に毎日のように出会いますが、これは決して偶然ではないと思っています。かつての限られたニュースソースに較べれば、いま恐らく何百万倍もの情報を、日々私たちは受信しています。

この大量の情報を前に、大方の人は自らこれを取捨選択する努力を放棄し、相変わらずのオールドメディア依存を続けるか、mixiの中でコクーン化を決め込んでいます。しかしそうではなく、この大量の情報の海の中で、悪戦苦闘しながらも情報の取捨選択を繰り返し、その質的意味の理解に努める人々も、着実に増えているはずです。

KAIもその一人ですが、この1、2年で、この大量の情報の海の泳ぎ方が明確にわかってきました。

それは情報を知る前に人を知ることが大事だってことです。一昔前は人を知るために、その人の情報を知る必要がありました。これが今ではその人のBlogを読めば、ある意味簡単にその人となりを知ることができます。

あるニュースに接して、あの人はなんてBlogに書いているのだろう。あるいは自分の知らなかったニュースが、ある人のBlogで取り上げられていて、知る。すべてBlogを通して“その人を知っている”から得られる情報ばかりです。決して同意は不要です。この人はこう考えるけれど自分はこう考える。互いに考察の土台を提供し合うことで、その議論が深まり、より理解も深くなります。

このあたりのことはまた改めて整理する必要のあるテーマですが、もう一つのお話しがTower Recordの倒産自体の話です。

今から2年ほど前、タワーレコードやTSUTAYAをStingのDVDを求めて探し回りました。どこも売り切れで、よく考えたらamazonで一発で手に入ったのですが、結局これは米国だけでなく日本のタワーレコードにももろに言えることです。しかもWalmartの替わりに日本の大手コンビニが同様の展開を始めれば、これは決定的です。

つまりどの小売りも、今やネットを無視して商売ができなくなっていると言う事実です。いえネットを無視するどころか、ネットこそ中心に据えて、本気でこれに取り組まないとたちまち倒産の憂き目にあうってことです。

んなことないと言い張るあなたも、きっと5年後には、ネット企業への転職を本気で考えているはずです^^;。 KAI

投稿者 : August 28, 2006 08:53 PM | トラックバック
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