June 11, 2006

Googleは動物脳の化身!?

昨日のテニスに久し振りの疲労感を感じてフォースを弱めたのがいけなかった。今日は何ヶ月ぶりかの日曜日の雨。さすが梅雨のフォースにはさからえません。

しかしおかげで読書三昧。動物感覚−アニマル・マインドを読み解く(日本放送出版協会、テンプル・グランディン /キャサリン・ジョンソン、2006/05)を一揆黄泉^^^^一気読み。といってもやっと半分です。

一行一句が意味ある記述で、これを飛ばし読みすると、DVDの早送りと同じでまったく中身を味わえません。

 パンクセップ博士は脳のこの部分を「探索回路」と呼んでいる。動物と人間には、生活に必要なものを探し出そうとする強烈な、基本的衝動がある。私たちはこの情動のおかげで生きている。周囲の状況に対する好奇心と活発な関心は、動物や人間が、よいもの、たとえば食べ物や、住みか、連れあいを見つけ、捕食者などの悪いものから遠ざかる手助けをしている。(p.129)

この記述に続いて、ドーパミンが実はこの探索回路(情動)の結果であること、これが「快楽中枢」と考えられてきたことが明らかに間違いであって、原因はドーパミンではなく探索情動にあることを、明確に説明しています。つまり原因が(化学)物質と言うモノではなく情動と言うコトにあったと言うのです。

このことは、いかに今の製薬業界にしろ栄養補助食品を含めた健康食品業界が、原因と結果の逆転現象に至っているかを、見事に説明しています。本書もながながとこれをこのあとの節で詳細に述べているのです。

しかし考えてみれば、人間の知の世界も同様です。動物脳のシステムである「探索回路」同様の探索情動こそ、Google検索に他なりません。この動物脳が世界規模で実現されつつある世界は、筆者にとってまったく不思議でもなんでもない、すでにみてきた世界です。ますますこの動物感覚の記述から目がはなせません。 KAI

投稿者 : June 11, 2006 07:43 PM | トラックバック
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