October 04, 2005

ジャズピアニスト上原ひろみ(2)

さっそくCDが届きました(さすがアマゾン!)。まだアナザー・マインドを聴いただけですが、いやはや、恐れ入りました。CDを聴きながらライナーノートを見ていたら、これまたビックリ。

私が初めて音楽を演奏した時のこと
ピアノを弾き始めたのは5歳の時でした。母が疋田範子さんという素晴らしい先生を連れてきてくれたのです。彼女がいなかったら、私は今日までピアノを弾いていなかったでしょう。音楽に対する彼女のアプローチはとても変わっていました。ピアノを教えるのにも独特の言いまわしを使ったものです。例えば、“赤く弾いて”、“この部分はお父さんみたいな感じの音が出るように”、そして次の部分は暖かくゆっくりと“お母さんみたいな音で”、というように、彼女は技術だけでなく、どうやって心から音楽を奏でるかを教えてくれたのです。いつも私の演奏に合わせてメロディを歌っていたので、私もその調べを心で歌うことができました。音楽は耳のものではなく、心のものであるということを学んだのです。

この赤く弾いてと言う感覚、メチャクチャわかります。裏麻布の片岡さんに、最初、イタリアの生娘、次が、フランスのマダム。ひょっとして生き残ったらカリフォルニアのバイオラボのドクター、なんて、メチャクチャオーダーをニコニコ受けてくれる片岡さんは“疋田先生”です。

トムとジェリーが、やっぱり彼女の持つ本来の良さを表現しています。

表現には限界がある。されど解釈は無限。

筆者がまだ小学生だったか、夏休みの宿題が音楽鑑賞。京都の田舎で、短波で聴いた禿山の一夜。この曲は鮮烈でした。まるでガーガー雑音がなる中で、映像を観るように、そそりたつ禿山におきる出来事が、スペクタクルでした。

トムとジェリーにはこの解釈の自由、奔放さがあります。禿山の一夜と言う物語こそ、彼女の真骨頂です。トムとジェリーがピアノの鍵盤の上をアバレまくるすがたを解釈できるシアワセ。ゲイジツとはこう言うものです。まちがいない^^。 KAI

投稿者 : October 4, 2005 07:47 PM | トラックバック
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