麻婆白肉(まーぼぱいろう)
昨晩いただいた分です。北京の酒菜―8つの味型で作る100品の、p.112です。この本では北京料理を、8種類の「味の型」に分類し紹介していて、筆者の大好きなパターンの本です。まずはウェンさんの前口上から。
中国では五味という言葉がよく使われます。五味とは酸スワン(酸っぱい)、甜テン(甘い)、苦クー(苦い)、鹹シェン(塩辛い)の四つの味覚に辣ラー(辛い)を加えた五つの味のこと。その五つの味を基本にして、二つ、三つと味を混ぜ合わせて、さらに深みのある味わいの料理にしていきます。中国料理は献立の皿数が多いのが特徴です。せっかくのごちそうづくしの献立なのに、これといって印象に残るものがなかった、なんてことにならないように、一皿一皿に変化をつけるのが、献立をたてるときにとても大切なこととなってきます。それが食材だったり、調理法だったりもするのですが、見のがせないのが、味の変化を考えることです。
ということで、次の八つの味型のそれぞれの料理を紹介していますので、味の変化を楽しむメニュー作りにお役立てくださいってなもんです。
■甘辛味(紅焼味)・・・・しょうゆ+砂糖
■甘酢味(糖醋味)・・・・砂糖+酢
■みそ味(醤香味)・・・・みそ+スパイス
■塩味 (椒塩味)・・・・塩+スパイス
■辛み味(麻辣味)・・・・唐辛子+花椒
■ごま味(怪味) ・・・・ごま+スパイス+調味料
■うまみ味(魚香味)・・・・砂糖+塩+しょうゆ+酢+酒+スパイス
■酒味 (酒香味)・・・・酒+調味料
で、麻婆白肉。白肉とはゆで豚のこと。豚肩ロースのかたまり肉をまとめてゆでて保存しておいたものを使います。ゆで豚自体の味は淡白で、ポイントは上の5番目の辛み味のタレ。
炒めなべでサラダ油を熱し豆板醤と花椒を炒めます。香りが立ったら調味料(しょうゆ、酒、酢、砂糖)を順に加えて、煮立ったら、薄切りにしたゆで豚肉に回しかけて、できあがり。
なんとも香ばしく、こんなタレ、おいしすぎです。 KAI