ひき肉と春雨の炒めもの
今日は大好きな炒めものからです。p.37です。
今まで幾度となく炒めものを食してきましたが、一度も真剣にそれがどう言う料理であるのか、考えたことがありませんでした。
この本の頭に、炒めものの基礎と言う文章があり、その中の一節に以下のような説明があります。
《炒めるとは水分をとばすこと》炒めものというと、中華鍋を猛スピードであおりながら炒めるシーンを思い浮かべるかもしれませんが、あれは強力な火力を使ってのプロならではのこと。家庭で炒めるのに大切なのは速さではなく、材料の水分をどのくらいとばすかです。
たとえばもやしの炒めものの場合、約5分間炒めて水分を充分にとばします。5分という時間は、実際に炒めてみるととても長く感じると思います。でも充分に炒めることではじめてもやしの土臭さが消え、甘みが引き出されるのです。長い間炒めるともやしがくたっとなるのではと心配かもしれませんが、調味前なら充分炒めても大丈夫。もやしだけでなく、ほとんどの野菜は充分炒めて、味をよくすることを優先します。
炒めものが水っぽくなる原因の多くは、調味したあと一気に出てくる水分です。調味前の水分をできるだけとばし、調味後は手早く器に盛るのが、味の決め手になります。
なーるほど、炒めものとはそうだったんですね。そう言う観点から考えると、今回の炒めもの『ひき肉と春雨の炒めもの』も全然違った料理に見えてきました。
■豚ひき肉を入れて炒め→肉の色が変わり水分がなくなったら
■酒、しょうが、しょうゆ、砂糖の順に入れる
■煮立ったら春雨を加えて、〜(中略)〜、ふたをして2〜3分煮る。
■春雨が充分に汁気を含んだら青ねぎを加え、炒め合わせて火を止めて出来上がり
炒める→煮る→炒めるのパターンです。ウェンさんの今まで3回のパターンとまた違った形で、しかし、しっかり「炒めた」でしゃばらないひき肉とその炒めた時に出た肉汁を含んだ春雨のランデブーには、ウェンさんの真骨頂を見ました。 KAI