イニエスタのヴィッセル神戸退団問題について

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先日観たNHKの再放送は、番組制作者の意に反して、まことにもってなんとも後味の悪いものであったのであります。

7月1日、日本でのラストマッチを終えたイニエスタ。神戸を愛し神戸に愛されたサッカー界の至宝が退団を決意した背景に何が?【語り】森山直太朗

今回、NHKはイニエスタを支えるスタッフが密着撮影した未公開の映像を入手。そこには2022-23シーズンの「知られざるイニエスタ」が記録されていた。出場機会を失う中にあってもチームを鼓舞する姿、家族とも向き合いながらプレイヤーとして葛藤する日々、年齢を重ねてもプレーを続けることについての三浦知良との対談など。イニエスタが最後まで神戸に残そうとしたものは?自身が神戸でもらったかけがえのないものとは?
永遠の“キャプテン” アンドレス・イニエスタ、初回放送日: 2023年7月24日

入団以来主将としてヴィッセル神戸にとてつもない貢献をしてきたイニエスタに対して、シーズン中に突然出場機会を奪うなど、チームは明らかに異常な対応を始めたのであります。

その結果のイニエスタの退団であったのでありますが、端からイニエスタの放出が目的であったと言えるのであります。

もちろんこれは三木谷オーナーの指示によるものであることは明らかなのでありますが、なぜいまイニエスタを放出する必要があったのでありましょうか。

これを説明するのが、こちらの記事にあるのであります。

楽天グループの財務は危機的な状況だ。携帯電話事業の資金流出が止まらないまま、5年で1.2兆円もの社債償還ラッシュを迎える。三木谷浩史総帥を救う巨大スポンサーは現れず、楽天証券、楽天銀行の一部売却だけでは済みそうもない。特集『楽天 解体寸前』の#4では、「楽天解体のカウントダウン」のシナリオに迫る。(ダイヤモンド編集部 村井令ニ)
楽天「余命1年」の危機!1.2兆円社債償還ラッシュで“解体”カウントダウンが始まる、2023.6.30 5:25
有料会員限定の記事ではありますが、楽天グループが財務危機に陥っていることを解説しているのであります。

こうした状況の中、グループ全体に一斉に財務引き締めの号令がかかったことは間違いないのであります。

当然のように年俸20億円とも言われるイニエスタも、例外ではなかったのであります。

しかしながら、三顧の礼で迎えたイニエスタを、出場機会を奪うと言う、まるで蹴って追い出すかのようなやり方、正にこれに冒頭申しあげました「後味の悪さ」を感じたのであります。

最後まで出場機会を保証したうえで円満退団に、なぜできないのか、きわめて陰湿と言わざるを得ないのであります。

イニエスタ選手の今後の活躍を祈るばかりであります。 KAI