2回目の米朝首脳会談、その行方とは?
本日、その合意文書が発表されるとのことでありますが、果たしてそもそも合意に至るのでありましょうか。
はたまた、ウワサされるとおりに、合意文書はトランプ大統領の妥協の産物となるのでありましょうか。
今回のこのエントリーでは、このあたりの展開を予想してみることにするのであります。
と言うことで、まずはNHKの記事をご覧いただきたいのであります。
北朝鮮の非核化をめぐっては、1回目の首脳会談の後、アメリカが北朝鮮が求めていた朝鮮戦争の終戦宣言と引き換えに、北朝鮮にすべての核兵器と核施設のリストを提示する「申告」を迫ったのに対して、北朝鮮が拒み、こう着状態が続いてきました。こちらが巷噂されるトランプ妥協説でありますが、みなさまにはぜひ思い出していただきたいことがあるのであります。しかし、ことしに入ってからアメリカ側は柔軟とも受け取れる姿勢を見せています。
さらに、トランプ大統領は「非核化は急いでいない」とか「核実験やミサイル実験が行われなければいい」などと交渉のハードルを下げているようにも見られる発言を続けていて、トランプ大統領が安易な妥協をするのではないかと懸念する指摘も出ています。両首脳は、28日合意文書に署名し発表する予定で、合意内容が非核化の進展につながるのかどうかが焦点となっています。
(米朝首脳会談2日目 合意文書発表へ 非核化進展が焦点、2019年2月28日 4時24分)
それは、トランプが歴代の米大統領随一の「タフネゴシエーター」であると言うことなのであります。
「タフネゴシエーター」が目指すのは、「入口は低く、出口は高く」なのであります。
すなわち、交渉事とはできるだけ交渉自体に入りやすくして、最大の結果を引き出すと言うものなのであります。
これが、最初から入口を高くしてしまっていたら、交渉そのものが始まらないのであります。
そのための「非核化は急いでいない」とか「核実験やミサイル実験が行われなければいい」であったのであります。
しかしながら、あくまで「出口は高く」なのであります。すなわち第1回米朝会談で正恩くんがトランプに約束させられた「完全な非核化」に変わりはないのであります。
この共同声明の肝となるのが、こちらであります。そこでであります。またまたみなさまにはぜひ思い出していただきたいのが、そもそも、一体誰がこの2回目の首脳会談を望んだのか、であります。「北朝鮮は朝鮮半島の完全な非核化に向けて取り組むことを約束すること」
北朝鮮は、米国によって「完全な非核化」を約束させられた。これが事実であります。
(北朝鮮崩壊のシナリオ(10)、投稿日:2018年6月30日)
この意味において、金正恩くん、交渉のテーブルから外れることもできないし、外れるわけにはいかないのであります。そうです、正恩くんその人だったのです。もしこのテーブルから、金正恩くん、外れる選択をするならば、それはすなわち北朝鮮の敗北であり、金王朝の終焉を意味することになるのであります。
よって、バトンは北朝鮮にあることになったのであります。
非核化の期限であります、来年4月。
トランプにとって、この期限を迎えることに何の問題もないのであります。
それは単に軍事侵攻の指示を出すだけだからであります。
対する金正恩くん、おしっこちびりまくりなのであります。
再度の米朝首脳会談を懇願して、さて何をトランプにお願いするのでありましょうか?
もちろん、再度の文書の交換もないのであります。
金正恩くん、とぼとぼと会談場を去っていく姿だけが、KAIには見えるのであります。
(北朝鮮崩壊のシナリオ(11)、投稿日:2018年8月31日)
これが何を意味するかは、明らかなのです。
つまり、トランプにとって正恩くんに譲歩する必要はさらさらないってことなのであります。
ここがトランプが「タフネゴシエーター」たる所以なのであります。
いくら次期大統領選のための成果がほしいからといっても、明らかに弱腰となる合意文章では、かえって選挙にマイナスになりかねないことも明々白々なのであります。
そこでKAIの想定する具体的合意内容は、非核化の工程表と見返りの対応表の作成の約束なのであります。
まもなくこれが発表されるようでありますので、注視したいと思うのであります。 KAI
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