なぜ、4月1日生まれは、同じ4月生まれと同級生にならず、1級上の学年になるのか。
年金は誕生月の翌月から支給されるのに、なぜ、誕生日が1日だと、翌月ではなく当月から支給されるのか。
これらの疑問を理解するキーワードとなりますのが、「到達日」と「経過日」と言う用語なのであります。そして、これは年齢計算ニ関スル法律によって、年齢が加算されるのは誕生日の前日であるとされていることに、すべての原因があるのであります。
以上の条文から年齢が加算されるのは起算日に応答する日の前日の満了時となる。つまり、年を取る時刻は誕生日前日が満了する「午後12時」(24時0分0秒)と解されている[3][4](「前日午後12時」と「当日午前0時」は時刻としては同じだが、属する日は異なることに注意)。この最後の説明<「前日午後12時」と「当日午前0時」は時刻としては同じだが、属する日は異なることに注意>がポイントとなるのであります。
すなわち、「前日午後12時」が属する日にちとなりますのが「到達日」なのであります。「当日午前0時」の属する日にちが「経過日」となるのであります。
つまり、法律の条文に「満6歳に達した日」とある場合は、誕生日の前日である「到達日」を指すと言うことであり、「満6歳を経過した日」とあります場合は、誕生日当日の「経過日」となるのであります。
そして、学齢計算や年金計算の法律のほとんどが、前者の「到達日」ベースの条文で規定されているために、冒頭のような疑問となる取り扱いとなると言うわけなのであります。
と言うことで、あらためて冒頭の疑問をご説明しますと、以下の通りとなるのであります。
<なぜ、4月1日生まれは、同じ4月生まれと同級生にならず、1級上の学年になるのか。>
満6歳の誕生日が4月1日の場合、前日の3月31日が誕生日扱いとなり、3月生まれの子どもと一緒の学年になると言うことなのであります。
<年金は誕生月の翌月から支給されるのに、なぜ、誕生日が1日だと、翌月ではなく当月から支給されるのか。
年金支給が開始される満65歳の誕生日が、例えば9月の場合、年金が支給されるのは10月分からであります。これが実際に振り込まれるのは、11月分と合わせて12月の支給日となる仕掛けなのであります。
ところが誕生日が9月1日でありますと、8月31日生まれと同じ扱いとなり、9月分から支給されることになるのであります。そして、10月の支給日に9月の1か月分が振り込まれることになるのであります。
がってんいただけましたでしょうか? KAI
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