北朝鮮崩壊のシナリオ(2)

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さて、このテーマでエントリーをあげさせていただきましてから1ヶ月が経過したのでありますが、はたして情勢はいかなる展開を見せるのでありましょうか。

ここにきて、橋下徹のソウルリポートが面白いのであります。

トランプ氏や安倍首相、そして威勢のイイ面々には、狂った北朝鮮のすぐ横には我々と同じ普通の市民の大切な暮らしがあることを想像して欲しい - 4月28日・29日のツイート(実際は30日現在ツイートが21まである)

要約させていただきますならば、トランプと安倍はソウル市民の声を聞け、であります。

すなわち、ソウルを火の海にする危険性を徹底的に排除することをまずもって最も優先すべきであり、そのためには北朝鮮の核保有の容認を前提に、核ゼロを目指さない勢力均衡こそが必要なのである、と。

なるほど、橋下徹の、公正こそすべてである真骨頂ここにあり、なのであります。

ただしかし、橋下徹は、トランプも安倍も、韓国はもちろん日本においてさえ、ただの一人の犠牲者を出さない前提で、今回の北朝鮮への軍事的圧力を行使ないし容認していると言う事実を、まずもって認識する必要があるのであります。

だれも、ドンパチで多少の犠牲はやむを得ないなどとは、まったくもって考えてはいないのであります。

例えば、先日の米軍のシリアへのミサイル攻撃でさえ、これによる民間人への反撃などの被害がすべて排除されての攻撃であったことを、まずもって橋下徹は理解する必要があるのであります。

(もちろんメディアやSNSにそれいけどんどんがあるのも事実だが、今回は橋下はこれらを相手に議論しているのではない)

トランプや安倍が多少の犠牲は已む無しなど微塵も考えてはいないにもかかわらず、橋下徹は、この軍事的圧力に反対し、北朝鮮の核保有を容認する、勢力均衡政策を主張する。

今回のKAIのエントリーは、この橋下徹の主張に、まことにもっておおいなる瑕疵があることを指摘し、まさにここにこそ、今回トランプが一挙解決を目指すエッセンスが隠されていることを、みなさまにご説明したいと思うのであります。

早速結論を申しあげますならば、民主主義が機能していたはずの米国でさえ、日本に原子爆弾を投下したのであります。いわんやいま滅亡の危機にある金王朝が、この最終兵器を使用しないと言う保証が、いったいどこにあるのでありましょうか。

日本が太平洋戦争に突き進んだのも、この一か八かであります。

もちろん綿密な計算はあったでありましょう。

同様に、北朝鮮にも核攻撃による金王朝存続シナリオが存在するのであります。

しかし、太平洋戦争の結末同様、北朝鮮に勝ち目はないのであります。

そして、太平洋戦争は核戦争による甚大な被害が残ったのであります。

核兵器を手にした権力者が、米国同様、これを使用しないと言う保証は、まったくもって皆無であると言わざるを得ないのであります。

さて、橋下徹は、それでもなお、金正恩に核兵器を委ねよと主張されるのでありましょうか。

その答えは、自ずと明らかなのであります。

でありますから、今後の北朝鮮崩壊のシナリオは、前回のエントリーでご説明しましたとおりの展開となると思うのでありますが、その引き金を引くのが、意外や意外、北朝鮮ではなく中国ではないかと、今KAIは想像するのであります。

それは、5月に中国との石油パイプライン封鎖問題が本格化することによる、北朝鮮による中国人人質問題の発覚であります。北朝鮮は中国人を大量に人質に取ることで、石油封鎖を免れようとするのでありますが、これを契機に中朝紛争勃発、一気に金正恩斬首作戦が進むと、かようにKAIは想定するのであります。

はてさて、いかなる展開となりますやら。事態は予断を許さないところまできたのであります。 KAI