日ごとに考える問題のテーマが変わる、きょうこのごろなのであります。
実はついこの間まで、例の暴走したプリウス問題についていろいろ考えていたのでありますが、トヨタと言う巨大企業の前では、警察権力でさえ情報が隠蔽され、どうせ何を言っても同じと、途中で書くのをやめていたのであります。
トヨタプリウスの運転マニュアルには、暴走時を想定した対処方法が記されている通り、トヨタは、プリウス発売当初から、この車が暴走することがあることを認識していたことになるのであります。
【朗報 】優秀なトヨタ、プリウス暴走時の止め方をマニュアルに記載。トヨタ免責で終了へ 。と言うことでありますので、今回はこの問題ではなく、標題の通りのテーマを考えてみたいと思うのでありますが、まずは橋下さんのツイートであります。
(Twitter、蒟蒻畑苺ミルク味ん ?2021JC2@NAMAZUrx、12月5日)
小池さんを支える7人の侍が自民党から除名処分を受けた。小池さんのシナリオ通りだろう。こうなれば大将である小池さんも自民党を離党する大義ができた。というよりも離党しなければ仲間だけが自民党を追い出され、この原因の張本人が自民党に留まるというおかしな話になる。あとは新党へまっしぐら。なぜか、橋下徹を始めとして、維新支持者の多くが、小池百合子に、自民党離党、新党立上期待一色なのであります。
(Twitter、橋下徹@t_ishin)
もちろん、これに対してみなさんご承知の通り、小池都知事は、暖簾に腕押し、わが道をゆく状態を通しているのであります。
さらには、橋下徹はこんなことまでツイートして、小池百合子の心境を慮ってみせるのでありますが、これはまるで的外れな指摘であると、KAIは言わざるを得ないのであります。
(小池新党)小池さんはオリンピックをやると決めたので国政では自民とケンカできない。都議会でのみ自民とケンカ。ゆえに自民党から離党するか迷っている。理解できる。ただポイントは有権者の視点。国政では自民とケンカしないことを宣言して自民党を離党し、小池地域政党を作るのが最も分かりやすいKAIの一連のツイートをお読みいただいているみなさんにとって、ご承知の通り、小池百合子はまったくもって、離党も新党立上も考えていないのでありますが、KAIのこの確信がどこから来るのか、そしてなぜ橋下徹は小池百合子の新党立上に期待するのか、それら一連の仕組みを、これからご説明したいと思うのであります。
(Twitter、橋下徹@t_ishin)
まず申しあげる必要がありますのが、橋下が大阪府知事であったときの大阪府の予算規模とは、約3兆円。これに対して東京都の予算は、約13兆円。大人と子どもほどの開きがあるのであります。
まずもって、このそれぞれの予算規模で、行政を動かしていく方法が同じであると考えること自体、間違いであることにお気づきいただけると思うのであります。
すなわち、橋下徹の取った手法は、トップダウンであり、いま小池百合子が採用しようとしている手法は、トップダウンとは真逆のボトムアップなのであります。
橋下のトップダウンはわかるけれど、小池のどこがボトムアップなのかの突っ込みに対するご説明は後ほどさせていただくことに致しまして、橋下の小池新党立上の期待が、このトップダウン指向から来ていることは、まず間違いないと思うのであります。
つまり、橋下徹にとって政治行政の主導権=政党としての主導権であり、まずもって政治のトップダウンとは政党に他ならないと考えているからであります。
もちろんこれは、決して間違っているわけではないのでありますが、大阪府において大阪維新が主導権を握ることとくらべて、小池新党が東京都で主導権を握る現実性を鑑みれば、いかにこれが荒唐無稽の空理空論であることが、わかろうかと言うものなのであります。
而して、橋下徹以上にリアリストである小池百合子にとって、取れる手段は自ずと定まって来るのであります。
実は、この流れを生み出した源流こそ、先の都知事選挙にあったのであります。
それは、初期の泡沫候補扱いから、勝って連とも思われる人々の支持を集めて圧勝を果たした、あの都知事選であったのであります。
まさに、これこそが政党の推薦も何もない、ボトムアップの勝利であり、小池百合子が確信した、東京都の政治行政を制圧するための手法であったのであります。
これを理解する事例が、こちら。
(都政)僕は業界団体からの個別ヒアリングは受け付けなかった。なぜなら全業界団体と会うことは不可能で、会う会わないが不公平になるし、これが選挙と結びついて政治行政を歪める可能性があるからだ。これは担当部局の行政の仕事とした。担当部局からの知事公開ヒアリングにした方が公平・公正だ。3兆円の予算の組み替えに対して、13兆円の予算組み替えがいかに想像を絶するものになるかは、誰が考えても、あたりまえのことなのであります。
都の予算編成 小池知事が公開でヒアリング http://5.tvasahi.jp/000089736?a=news&b=nss …(Twitter、橋下徹@t_ishin)
(Twitter、Shinichi Ueyama@ShinichiUeyama)
これを小池が主導してやれと主張するのが、橋下の主張なのであります。
しかし、小池は、そうはしないのであります。
今回の、ボトムアップである勝って連とは、業界団体であります。
このヒアリングが、従来からある業界団体による陳情と違うのは、すでに前年度からの予算措置が行われている業界からのヒアリングであることであります。
橋下の主張するような、今年度の予算提示の上でのヒアリングではなく、ヒアリングの上での予算提示にこそ、ボトムアップ的意味があるのであります。
すなわち、予算増額を達成なら、ヒアリング成功、減額なら失敗と、すべて業界団体側に、表面上の主導権を握らせることができるのであります。
もちろんこれらは、予算のほんの一部かもしれない。しかしながら今まで都の役人が密室で決めていた予算が、はるかに透明化される、絶大なる効果となるのであります。
しかし、なぜ橋下徹は、この小池百合子の心が理解できないのか?
実は、その答えは、以下のエントリーで詳説させていただいていたのであります。
それは、すなわち、すべて橋下徹の策略であったと言うものなのでありますが、この分析ははたして正しかったのか、確かに疑問が残るところではあるのであります。
すなわち、天然だったかどうか、であります。
もしこれが天然であるならば、今回の標題の答えとは、橋下徹が、小池百合子のボトムアップ手法の意味を、本当の意味で理解していないのではないかと、思わざるを得ないのであります。
はたして、これからいかなる展開となりますやら。ますます興味は尽きないのであります。 KAI
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