燦然と輝くその彼女の姿が、いまから目に浮かぶのであります。
と言うことで、昨日行われました東京都知事選挙の投票結果についてであります。
と、その前に、既報の通り、公示日前日、7月13日のKAIの予想は、以下の通りであったことを、まずはお伝えするのであります。
な、なんと宇都宮氏出馬取り消し。あらためて、気が早いですが、都知事選得票予想でございます。ご査収ください。そして、その結果は。
小池百合子(63) 210万票
増田寛也(64) 110万票
鳥越俊太郎(76) 90万票
(twitter、KAI@kai_report、22:05 - 2016年7月13日)
小池百合子(63) 291万票
増田寛也(64) 179万票
鳥越俊太郎(76) 134万票
なんと、KAIの予想通りに当選した小池氏の得票数が、300万票近くまで達したのであります。
もちろんこの理由は、59.73%と言う平成になって2番目の投票率の高さにあったのでありますが、なぜこんなに投票率が高くなったのか、まずはこの問題から検討してみることにするのであります。
まず一番の原因が、メディアによる鳥越候補の集中報道にあったことは、まず間違いないと思われるのであります。
ただ、これだけの原因ならば、ここまで投票率が上がることはなかったと言うのも事実ではないかと思われるのであります。
それは、もう一つの原因が、投票率に大きく影響しているからでもあると、考えるからであります。
すなわち、もう一つの原因とは、野党、与党両陣営による執拗なる小池バッシングであります。
さまざまなバッシングがあったのでありますが、選挙戦の流れを大きく変えたのが、このお二方の発言であったのであります。
・福島瑞穂氏の「小池百合子は女装してるが中身はタカ派の男」
・石原慎太郎氏大暴れ、小池氏に「ウソつき厚化粧女」
前者の発言に対して、すぐさま、小池氏の支持者から、小池氏は子宮を全摘出しているからといって男であるとは何事かと、猛反発。
後者に対しては、小池本人が、自分の顔にはアザがあり見苦しいのでカバー化粧品を使っていると反論。
この二つの発言と、その反論で、有権者の動きが、まるでうねりを上げるかのように大きく変わっていったのであります。
更には、メディア自体も、当初これらの発言を小池側を揶揄する意味で扱っていたものから、まったく異なる意味の報道へと、大きく方向転換せざるを得なくなっていったのであります。
この結果が、小池候補に支持を向ける女性たちが大挙して投票所に足を運ぶとともに、それだけにとどまらず、この発言に危機感を感じた、発言側である与党、野党の対立候補の支持者たちが、これまた投票所にかけつける事態となったのであります。
そこで、あらためて、投票率59.73%で、何が起こったのか、引き続き検証してみることにするのであります。
今回の都知事選挙の有権者数は、1108万人。
この約6割とは、660万人。
これに対して、前回、2014年の選挙では、有権者数、1068万人、投票率、46.14%で、投票者数が493万人であったのであります。
すなわち、今回の選挙では、前回の選挙に比べて、660万人マイナス493万人、167万人も多くの有権者が投票所に足を運んだのであります。
今回、KAIが予想した投票率は、40%。440万人が投票すると考え、その内訳として、7月13日時点の各候補者の得票率であったのであります。
つまり、何を申しあげたいかといいますならば、投票率40%の予想が、投票率60%であればどうなるかと言うことでありまして、換算しますとこうなるのであります。
小池百合子(63) 315万票→(実際の得票)291万票
増田寛也(64) 165万票→(実際の得票)179万票
鳥越俊太郎(76) 135万票→(実際の得票)134万票
なんと、鳥越候補の得票数が、これまた見事に的中していたではありませんか。
もちろん、当然ではありますが、予想得票順位も、的中。
そして、小池候補と増田候補の得票数の予想とのプラスマイナスの差も、ほぼ誤差の範囲であったのであります。
この予想が、なぜ実現したのか。
この仕組みにつきましては、また稿をあらためまして、ここで詳しくご説明したいと思うのでありますが、簡単に申しあげますならば、それはやはり「正統性」問題であるのであります。
3人の候補者それぞれの正統性を数値化いたしますれば、おのずと導かれる結論であったのであります。
かように、正統性とは、私たちの世界を奥深く支配している、根本の原理なのでありますが、このお話は、また次回以降とさせていただくのであります。
いずれにいたしましても、今回の選挙結果は、今後の政治情勢を占う上で、大きな潮流の転換点となったことは、間違いないのであります。
それは、橋下徹が大阪府知事に当選し、腐敗政治が蔓延していた大阪の政治に改革の日差しが差し込み始めた、その時と同じように、東京都庁に100年にもわたってしつこくはびこる利権政治への、根本改革への挑戦であります。
ここで意味を持ってきますのが、前回のエントリーでも触れさせていただきました、この会談なのであります。
表向きの「改憲議論」はさておき、本題は、東京都政の今後であったことは、まず間違いないところであるのであります。
このあたり、またまた長くなりますので、かいつまんで申しあげますならこうなのであります。
・大阪と違って、東京は自民党主体で変えていく
・そのため、自民党都連の石原を含めて幹部をすべて替える
・小池知事と新都連の連携に、維新がいかに協力するか知恵をかす
これは、松井・橋下にとって一見、維新の東京地区での展開に不利に働くのではないかと危惧されるむきもおありかと思うのでありますが、まったくそうではないのであります。
すなわち、維新にとって党勢拡大は急務ではあるのでありますが、大阪府政でさえこれだけ苦労したのでありますから、ましてや巨大都政において、これを実現することは、並大抵のことではないのであります。
ここでもし、他党とは言え、維新と志を同じにするグループが立ち上がれば、維新としては、別に無理をする必要がなくなると言うものなのであります。
しかし、ほんとうに、この新都連なるものが実現するのか。
実は、これこそが、前回のエントリーでも言及いたしました、官僚軍たる自民党と、安倍・菅コンビとの戦いなのであります。
安倍・菅コンビにとって、官僚軍の巣窟である都連をたたく絶好の機会であるのであります。
もちろん、これを谷垣ではなく二階にやらせる。これまた官僚軍である二階に、なぜやらせるのか。
それこそが、責任の取り方なのであります。
もしここで二階が、甘い責任の取り方を取らせるならば、ただちに二階の責任問題とするのであります。
もちろん、二階としては今後の幹事長としての借りをできる限り排除するために、都連の思い切った改革に手をつけるしかないのであります。
そこで大きく機能してくるのが、もともとの自民党員である小池百合子なのであります。
ここで、実質的に、小池が都連を支配することができるようになるのであります。
すなわち、石原、内田に替わる都連会長、幹事長に、小池百合子と親交のある大物議員を任命するしかないのであります。
はてさて、あさっての内閣改造を含めまして、この人事は要注目であるのであります。 KAI
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