みなさん、ようやく日本人が、グランドスラマーになる、そんな長い長い夢が叶おうとしているのであります。
そうです、いまのいま行われている全仏オープン、この2回戦、さきほど終了しました錦織圭対アンドレイ・クズネツォフ戦を観戦いたしまして、沸々とこの思いにかられるのであります。
それは、なぜか。
このあたりをご説明するために、まずはこの半年前にKAIが書いた、錦織に対しての、ゲームに勝つための「課題」をご覧いただきたいのであります。
・とにもかくにもサービスを変えろ・・・エースではなくファーストサービス90%を目指せこの3つの課題の中で、2番目と3番目が、まことにもって改善されていたのであります。
・バックハンドクロスのグリップでストレートを100%打てるようにしろ
・ベースライン1メートルで、深いボールを確実に打てるようにしろ
(なぜ、ジャパンオープンで錦織圭は、準決勝で敗退したのか?(3))
特にであります。
2番目の、バックハンドのダウンザライン。これが今回、面白いように決まっていたのであります。
実は、フェデラーやワウリンカの強さとは、このバックハンドのダウンザラインにあるのでありますが、これが決まるゲームは、彼らは間違いなくゲームを取れるのであります。
昨年、この全仏オープンを制したのも、バックハンドダウンザラインを決め球に持つ、ワウリンカ。ワウリンカ同様、錦織がこのバックハンドのダウンザラインをミスすることがなければ、これはもう間違いなく錦織は決勝まで勝ちあがれると思うのであります。
そして改善されたもう一つ、3番目の、常に深いボールを打ち続けることは、それ自体ポイントになるわけではないのでありますが、次の相手のボールが短くなって、このチャンスボールにウィナーとなるのであります。
しかしながらであります。
一番の問題は、ファーストサービスであります。
これについて、問題の根本は、コーチであるマイケルチャンコーチにあると、KAIは考えているのであります。
すなわち、マイケルチャンコーチやダンテコーチに、グランドスラムで勝つための、「サービス」に関するノウハウがないってことなのであります。
おそらくテニス愛好家のみなさんは、すでにお気づきのことではあると思うのでありますが、ゲームにおいてここと言う場面での、グランドスラマーのサービスエースの確率の高さなのであります。
これに対しての錦織、とにもかくにもファーストサービスの確率があまりにも悪いのであります。
しかも、これを指摘されながら、まったくもって一向に改善されないのであります。
つまりは、ポイントは、ここにあるのであります。
今回の全仏オープン。錦織が、日本人初のグランドスラマーになるためには、何をなすべきか。すでに明らかなのであります。
はてさて、ファーストサービスの確率を上げ、かつ、これをエースにするには、いったい何を改善すればよろしいのでありましょうか。
このヒントになるのが、ジョコビッチのサービスなんであります。
彼のサービスもまた、錦織同様決して速いサービスではないのでありますが、常にファーストサービスの確率は高いのであります。つまりスピードではなく確率優先。
しかしながらであります。
ここぞという場面で、速度を上げてくる。
つまり、速度の速いサービスを打つときこそ、確率を上げるサービスをするってことです。
これは一見矛盾していることを申しあげているかと思われるかもしれないのでありますが、そうではないのであります。
まずもって、とにもかくにも速いサービスの確率を目いっぱいあげる。
これが、「最低」基準になるってことであります。
これより確率の低くなるサービスを、ファーストサービスとセカンドサービスで打たない。
するとどうなるかと言えば、ここぞと言うファーストサービスの場面で、間違いなく速いサービスを決めることができるようになるのであります。
そうです。
ファーストサービスの確率は、セカンドサービスの確率より悪くてもいい。
この常識を捨てることなのであります。
そうではないのであります。
通常のファーストサービスの確率は、セカンドサービスの確率と同じにして、特別なファーストサービスの確率を、これ以上にする。
考えてみますれば、これはなかなか難しいのは事実ではありますが、まずはエースを取れる速いファーストサービスの確率を「基準」にするってことであります。
この基準の確率自体が高くなければ、ゲームに勝てないばかりか、グランドスラム優勝など、夢のまた夢なのであります。
ポイントは、サービス。
はてさて、錦織圭、いかなることになりますやら。 KAI
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