なぜ、ジャパンオープンで錦織圭は、準決勝で敗退したのか?(3)

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ジョコビッチに、こてんぱにやられた後のベルディヒ戦。

テニスって、ホント頭脳戦。ベルディヒがベースラインに詰めてきたから、今度は錦織、ベースラインから1メートル下がったら、勝てたよ。さて、これが次戦フェデラー相手に通用するかどうか、楽しみ。
錦織 ベルディッヒに勝ち1勝1敗に
かようにツイートしたとおりであります。

なんと、錦織、ベースラインから1メートル、後ろに下がってストロークをしたのであります。

その結果、ミスが減った。

はてさて、これがフェデラーに通用するのか、って注目されたこの一戦。

結果は、5-7、6-4、4-6の1-2で、錦織1次リーグ敗退とあいなりましたのであります。

敗因は、相変わらずの、決めなければいけないショットで、ミスが出るのでありますが、これが決定的にでますのが、バックハンドのダウンザラインウィナーなのであります。

バックハンドで、ストレートに打てば、ネットが高い分、コードボールになりやすい。

しかし、これでウィナーにするためには、スピンをかけて緩いボールを打つわけにはいかない。スピンをかけて緩いボールを打った瞬間、相手は追いついて、強烈なクロスを返してくるのであります。

このディレンマに、錦織はいるのであります。

しかしながらであります。

ミスをするより、ダウンザラインのストレートを決める方が、100%勝率は高くなるのであります。

ところが、これができない理由があるのであります。

それは、錦織の強烈なバックハンドクロスにあるのであります。

このバックハンドクロスこそ、錦織の最大の武器なのであります。

このクロスを打つために、常にラケットのグリップをセンターストラップの91.4センチの高さにウェスタングリップで合わせているのであります。

まさに、チャンスボールに、このグリップのまま、ストレートに切り替えて打つ必要があるのであります。

もちろん、最初から、ストレートを打つつもりなら、事前にグリップを持ち替えるのでありますが、それを許してくれないのが、トッププレーヤーたる所以なのであります。

今回のフェデラー戦、この何度かのチャンスボールを決めていたなら、間違いなく勝てたのでありますが、実はそうは問屋が卸さないのであります。

今回もまた、前回ベルディヒ戦に続いて、ベースラインで攻めてくるフェデラーに対抗するため、錦織は、ベースラインから1メートル下がる作戦を選択したのであります。

しかし、この急場の作戦が裏目に出たのであります。

なんと返すボールも、1メートル短くなってしまった。

これをことごとくフェデラーに攻められて、ポイントを失ってしまったのであります。

そうです、相手に対して、深いクロスボールの後で打つ、ダウンザラインのストレートにこそ、そのウィナーボールとなる威力が発揮されるのでありますが、これが浅くなってしまっては、逆に相手にとって絶好のチャンスボールとなるのであります。

と言うことで、錦織くんの課題を列挙すれば、以下の通り。

・とにもかくにもサービスを変えろ・・・エースではなくファーストサービス90%を目指せ
・バックハンドクロスのグリップでストレートを100%打てるようにしろ
・ベースライン1メートルで、深いボールを確実に打てるようにしろ

KAI