このエントリーを書きましたのが、昨年の5月のことであります。それから1年と4ヶ月余り、いまようやく全体の方向性が見え始めたところなのであります。
言語とは何か?
KAIにとって、哲学なるものに目覚めた中学生以来の、人生最大のテーマのひとつなのであります。
そして、その答えは、
言語とは、声音圧による身体時空の拡張である
と言うことなのであります。
冒頭にご紹介しました、前回のエントリーにも書いたことでありますが、言語とは「オトのネットワーク」であると考えるのでありますが、しかしこの言語の必然性と言う本質的意味にまでは理解が及ばなかったのであります。
これが、「身体時空の拡張」であると理解することで、すべての疑問が解決されることに、いま気づくことができたのであります。
言語とは、道具である、と言うのが、これまでの多くの学者が取る立場であります。
しかし、そうではなく、言語とは身体そのものであり、声音と言うオトの圧力を利用して、身体を空間的、時間的に拡張する身体活動であると考えるのが、今回の「身体時空の拡張」概念なのであります。
この概念について、これから何回かに分けて、ここで詳しくご説明していきたいと思うのでありますが、今回は、まず「一次言語」、「二次言語」、「三次言語」なる三つの概念についてご説明するのであります。
一次言語
一次言語の定義は、声音による身体時空の拡張を、一次言語と呼ぶのであります。
簡単に申しますなら、人が声を出して話をしたり朗読することを一次言語と呼び、これが電話やラジオ、テレビなどによって空間的遠隔地に伝わることも一次言語に含まれるのであります。
あるいはまた、テープレコーダーやボイスレコーダーによって、時間的過去の声音が再生されることも一次言語とするのであります。
二次言語
こちらは、声音を生成することができる文字による拡張であります。あらゆる文字による表現は、これを声に出して読み上げることのできるものであり、すなわち二次的身体時空の拡張であると考えるのであります。
三次言語
二次言語である、文字による拡張を生成することのできる記号・サインによる拡張を、三次言語と呼ぶことにするのであります。
具体的には、手話であるとか、モールス信号、数学記号による証明などであります。人工言語であるコンピュータ言語も、この三次言語に含まれるものとするのであります。
さて、この三つの概念を使って、いかなる概念体系を構築するのかが、続いての話題になるのであります。
以降のお話は、まだ試行錯誤の真っ只中の段階でありますので、まったくもって思いつきに過ぎないのでありますが、それぞれ三つの概念の言語は、いかなる形式で記憶されるのか、と言う問題であります。
この問題は、人が言葉を発したり、人の話を聞いた時、いかなる仕組みでそれが行われるのかと言う問題にも通じるお話でありまして、さらには、人が文章の読み書きするその仕組み、手話やモールス信号を理解して使いこなす仕組みの理解にも、直接的に関与してくる問題なのであります。
そして、これらの仕組みの理解によって、言語構造論との関係にまで明らかになってくるのではないかと。
まだまだ先は長いのであります。 KAI
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