情報戦とは--孫子の兵法応用編・シーズン3・その4

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さて、総選挙の結果は、いかなることになりますやら。

大方のメディアが伝えるところによりますならば、史上最低の投票率、与党の圧勝、なのだそうであります。

もちろんこれは、メディアの持つ情報網から得た「世論」を選挙結果に反映させたものであって、そのメディアの持つ情報網ごとに、ある程度の思想的偏りがあることは、疑いようのない事実でありますが、そのことごとくのメディアがすべて同じような結論を導き出していることには、KAIは違和感を感じざるを得ないのであります。

そこで今回は、このあたりの「メカニズム」を考察することによって、KAI独自の選挙結果を予想してみたいと思うのであります。

そして、結論を先に申しあげますならば、大方のメディアが導き出した、「史上最低の投票率、与党の圧勝」なる結論とは、実はその結論それ自体をメディア自身が生み出したものであり、このある意味メディアによる恣意的結論と言う「期待」に対して、この期待を裏切った政党が票を伸ばし、また期待通りの政党が敗北することになる、とかようにKAIは考えるのであります。

これをご説明するのでありますが、まずは、冒頭にあげました選挙予想がメディア自身が生み出したものであるとは、いったいどう言うことなのか。

それは、先月の18日に安倍首相が衆議院の解散を表明したときのことであります。

メディアが一斉に報道したのが、「大義なし」、「700億の無駄遣い」であったのであります。

ことごとくすべてのメディアと野党政党幹部が、この「大義なし」、「700億の無駄遣い」を声高に言い募って報道されていったのであります。

もちろん唯一、橋下徹ただ一人、「大義あり」、「民主主義の必要経費」と冷静に受け止めていたのは、いまさらみなさまにお知らせするまでもないのでありますが。

さて、この大義なしの一斉報道で何が起こったか。

それは、国民のこの選挙に対する「目」であります。

まさに、「大義なし」、「700億の無駄遣い」と言う「色」がついてしまったのであります。

その上での世論調査の結果がどうなるかは、明々白々なんであります。

すなわち、選挙に行くかと問われれば、積極的参加は最低となり、支持政党はと問われれば、争点となる政策ではなく、政党に対する日ごろからの好き嫌いでの支持となるのであります。

つまり、「史上最低の投票率、与党の圧勝」とは、すべてこの結果なのであります。

それでは、このメディアが生み出した「期待」に対して、結果はいかなることになるのでありましょうか。

一昨日、昨日と、これを占う、決定的情報が、NHKから報じられたのであります。

今回の衆議院選挙で、今月7日までに期日前投票を行った人はおよそ270万人で、前回・おととしの衆議院選挙の同じ時期に比べて、およそ14万8000人増えていることが総務省のまとめで分かりました。

(中略)

都道府県別にみますと、期日前投票を行った人が増えた割合が最も大きかったのは、北海道で、およそ40%の増加、次いで、岐阜県、香川県の順でした。
逆に、減った割合が最も大きかったのは、大阪府で、およそ16%の減少、次いで、茨城県、鹿児島県の順でした。

(中略)

総務省は、埼玉県の投票者数が実際より2739人少なく報告されていたとして、9日夕方、全国の投票者数を訂正しました。
投票者数が前回よりも増えたことについて、総務省は「期日前投票の制度の活用が進んできているのではないか。引き続き投票日の周知や、投票の呼びかけなどの広報活動に力を入れたい」と話しています。
衆院選 期日前投票 僅かに増える、12月8日 19時18分、12月9日 17時53分

あれれ?

史上最低ではなかったのって具合であります。

この原因が、記事中にあるような総務省の見解などには、まったくもって該当しないことは明らかなのであります。

これは、有権者が、あきらかにメディアの「期待」を裏切り始めた、確かな証拠となるのであります。

更に申しあげますならば、前回よりも減ったと言う大阪府、茨城県、鹿児島県について、これには訳があるのであります。

どう言うことかといいますならば、みなさん迷っているのであります。どの候補に投票すべきか、決めかねているのであります。

特に大阪が、これが顕著に現れていると言えるのであります。

もう少し様子を見てみたい、と言うわけでありますが、これが意味するところのものこそ、今回の選挙の結果を占う重要なポイントとなるのであります。

すなわち、国民がメディアの「期待」に反して、政党に対する「好き嫌い」ではなく、その「政策」に目を向けだしたと、つまりはそう言うことであったのであります。

そのきっかけとなったのが、こちらの番組であります。

12月3日放送、テレビ朝日、報道ステーション、最後の党首討論
この番組を視聴したみなさまは、すでにご承知のとおり、二つのポイントがあったのであります。

それはすべて維新代表橋下徹から発せられた、議員定数、議員報酬3割削減賛成か反対か、そして、共産党の言う政党助成金廃止には、全国の役所における赤旗の税金での購入廃止を要求、と言うこの二つの問題であります。

全国の1千万人以上の視聴者が、この場面を目撃した効果は、想像をはるかに超えて絶大なものがあったのであります。

多くの国民が、「政策」論争に目覚めたのであります。

そして、これにダブルパンチとなったのが、こちらであります。

維新の党政見放送
そうです、NHKで連日放送され始めた政見放送であります。

もちろん、この放送を、政党の「好き嫌い」で眺めている人たちからみれば、公務員の給与カットなどと言うのはネガティブにしか見えないのでありますが、「政策」に覚醒した有権者のみなさまからすると、他の政党の政見放送にくらべて、維新のそれは群を抜いていたのであります。

この動きは、さらに顕著に大きくなっているのであります。

平日で1600人って凄いよね。組織の動員無しで人を惹きつける党首はやはり、橋下徹だけです。和歌山の人の気持ちは、大阪の人の気持ちとリンクして、何か感激しました。ありがとうって声を大にして言いたい。(((o(*゚▽゚*)o)))
レオニダス@Mamoru117、12:05 - 2014年12月10日
なんと、維新の候補が一人しかたっていない和歌山県の立会演説会に、平日の午前中にもかかわらず1600人もの聴衆がかけつけたのであります。

と言うことで、KAIの選挙結果予想であります。

・自民(公示前295)次世代票を得て増加
・公明(31)変化なし
・民主(62)政権時代を思い出して変化なし
・維新(42)全国の比例で健闘するも微減
・次世代(20)激減して2議席
・共産(8)政策無視集団が押しかけ比例で増加
・生活(5)問題外
・社民(2)問題外
・改革(0)
・諸派(0)
・無所属(14)渡辺喜美8億問題うやむやで落選

以上 KAI

補足です。

一応、数値的根拠をあげておきます。

・自民(公示前295)次世代票を得て増加(期待プラス30、政策マイナス10)
・公明(31)変化なし(期待政策プラスマイナス0)
・民主(62)政権時代を思い出して変化なし(期待プラス35、政策マイナス35)
・維新(42)全国の比例で健闘するも微減(期待マイナス20、政策プラス18)
・次世代(20)激減して2議席(期待マイナス18、政策0))
・共産(8)政策無視集団が押しかけ比例で増加(期待プラス8、政策マイナス5))
・生活(5)問題外
・社民(2)問題外
・改革(0)
・諸派(0)
・無所属(14)渡辺喜美8億問題うやむやで落選(期待マイナス8、政策0)