またまた吉報が続くのであります。
長期金利の低下基調が強まっている。8日午前の債券市場では長期金利の指標となる10年物国債の利回りが一時0.580%と5月7日以来およそ半年ぶりの水準に低下(債券価格は上昇)した。国際金融市場に驚きをもたらした欧州中央銀行(ECB)の不意打ち的な利下げが日本の債券市場でも金利低下を後押しした格好だが、市場参加者は毎月のように繰り返す長期金利の「ある法則」から一段の金利低下を予感している。この長期金利低下の記事をみるにつけ、つくづく思いだされるのが、この半年前の、このお方の迷言であります。
(長期金利、迫る0.5%割れ 月末によぎる「法則」)
「黒田バズーカ」から1ヶ月あまりがたったが、CPIにも予想インフレ率にもほとんど変化はなく、長期金利だけが0.85%まで急上昇するという異変が起きている。これはFeldsteinも予想していたように、理論的には当然だ。フィッシャー方程式おまけに、別の記事ではありますが、こんなことまで書いているのであります。名目金利=実質金利+予想インフレ率
で予想インフレ率が上がると名目金利は上がるのだから、ニューズウィークでも書いたように、もともと「予想インフレ率を上げて金融緩和する」という黒田総裁の方針が矛盾しているのだ。
(「インフレ期待」政策は期待はずれ)
浜田宏一氏もいうように、間違っていた場合は少なくとも「公の場で誤りを認める」ことが研究者の倫理だが、日銀副総裁としてはそれではすまない。ついでに、この記事の筆者のプロフィールを、ご紹介。
(岩田副総裁の宗教的理論)
経済学者。株式会社アゴラ研究所代表取締役まことにもって経済学者を自称する以上、浜田宏一氏の言葉を借りてみずからも言明しているとおりであります。「公の場で誤りを認める」ことこそが、今後言論世界で生き残る、唯一の方法であるとご忠告申しあげるのであります。
ネット社会は、忘れません。
学問もまた、決して過去の言論を忘れることはないのであります。 KAI
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