ザックジャパンのコンフェデ杯全敗。そして、橋下維新の都議選敗北。
日頃応援している両者の「敗北」には、「共時的」意味があるのであります。
それは、「情報戦」としての「敗北」と言う意味でありますが、今回はこれをご説明するのであります。
この「意味」を理解して初めて、「敗北」の原因を修復して、「勝利」の道へと「チーム」を復帰に導くことができるのであります。
ただ、これをご理解いただくためには、少々まわりくどいご説明が必要なのであります。
まず、ザックジャパンの「敗北」であります。
この原因を的確に説明したのが、先の対オーストラリア戦で引き分け、5大会連続、5度目のワールドカップ出場を決めた日の翌日、6月5日の記者会見で本田圭佑が発した言葉であります。
「日本の最大のストロングポイントは、チームワークなんですけど、それは生まれ持った能力なので。どうやって、自立した選手になって、個を高められるか」いまのいま、ザックジャパンに欠けているものとは、それが「個」のチカラであると言うのであります。
(W杯出場決定 本田圭佑選手「どう自立し個を高められるか」)
これを、ザックは個人の「成長」をキーワードにして、代表選手の自覚を促してきたのであります。
(ザックは本物だよ週末テニス)
しかし、もはやその時期は越えてしまったのであります。
サッカーに造詣が深いみなさまをさしおいて、いまさらKAIが申しあげるのもなんなんでありますが、ザックジャパンの敗戦の原因のことごとくは、「ミス」であります。
「ミス」と「エース」。
これこそが、今回の問題の本質を理解するための、「キーワード」となるのであります。
日本チームは、クリアミス、ガードミスによる失点を繰り返した。
実は、これは別に、ザックジャパンに限った話では、まったくないのであります。
過去、4回のワールドカップ出場。そのことごとくすべての機会を通して、最後、負け続けてきた日本。
その原因のほとんどすべてに、この「ミス」による失点があるのであります。
もちろん、「ミス」はないにこしたことはない。
しかし、ワールドカップに出場する強豪相手の試合では、間違いなくこの「ミス」に付け込まれる。この「ミス」は、致命的なのであります。
しかも、であります。
たった一人の選手の「ミス」も、許されることがないのであります。
これこそが、本田圭佑が指摘するところであります、「個を高められるか」と言う言葉の「真意」であったのであります。
ところが、ここにおいて、ザックジャパンは、「情報戦」としての「失敗」を犯すのであります。
それは、たった一人の選手の「ミス」を、「許容」してしまったのであります。いわゆる「和」の精神ってやつであります。
こんなこと、他国のチームでは、あり得ない。
たちまち、交代、蹴落とされて、代表から外されるのであります。
だからこそ、1試合1試合、極限まで緊張感を持って、ゲームに集中できるのであります。
これが、競争のないなまぬるい環境をつくってしまったことこそ、ザックをして大きな「失敗」であったと言うことであります。
いわゆる、「情報戦」でいいますところの「自滅」であります。
同じことが言えるのが、橋下維新の都議選敗北。
もちろん、「ミス」を犯したのは、橋下徹、
ではない。
「都議選」という「試合」に勝つためには、どうすればよかったのか。
それは、徹底した「橋下徹」擁護発言以外にはないのであります。この理路はまたの機会にご説明させていただくとしまして、この「意味」において、「ミス」を犯したのは、石原慎太郎であり、維新の女性議員であり、維新の都議会議員候補者たち、すべてであります。
石原慎太郎をはじめとして、みなさん、不思議なことに元々の橋下発言をまったく聞かずして、メディアが伝えることを元にしてコメントしているのであります。
そのうえ、まずは「謝るべき」論を展開する。
ザックジャパンとは真逆ではありますが、こんな「ミス」だらけの「チーム」では、勝てるわけがないのであります。
ザックジャパンでは、一人の「ミス」も許されてはいけないのに、これを許した。
橋下維新では、一人の「ミス」として橋下徹に「謝罪メール」を送らせて解決しようとした。
いずれも、「情報」を発信する方向が「内向き」。典型的、「自滅」型であるのであります。
「ミス」した選手が許されるチームなど、敵からすれば怖くもなんともないのであります。発すべきメッセージは、「敵」に向けて発しなければ、なんの意味もない。いえいえ、意味がないどころか、マイナスでさえあるのであります。
橋下徹にツイッターをやめて、内部の人間に謝罪の「メッセージ」を発信せよと言う。
これを見て、敵対する候補者は、ニンマリ。
だって、維新は、有権者になんの「メッセージ」も「発信」していないから。これで支持が広がるわけない。
「情報戦」とは、「メッセージ」であります。
誰に向けて、「メッセージ」を発信するのか。
誰に、「メッセージ」を発信させるのか。
この「戦略」がなくして、「戦」(いくさ)に勝つなどと言うことは、ありえないのであります。
と言うことで、長くなりましたので続きは、また次回と言うことで。 KAI
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