実に、オンラインとオフラインの反応が対照的である事例がありましたので、レポートするのであります。
ポイントは、これがネット上での調査であることであります。日銀は1月22日、2%の物価目標を導入し、「できるだけ早期に実現することを目指す」と約束しました。4月に就く次の総裁は、目標実現に向けた政策運営という重要な役割を担いそうです。では、だれが望ましいのか。電子版読者の回答では、竹中平蔵慶応大教授が2位の倍以上の支持を得るダブルスコアで首位となりました。
竹中氏を挙げた回答者の比率は29.4%、2位の浜田宏一米エール大名誉教授(14.3%)、3位の武藤敏郎大和総研理事長(13.8%)に大差を付けました。
竹中氏は小泉純一郎政権時代に経済財政相などを歴任。政策に積極的に関与するタイプの学者。金融政策に関しても、物価目標導入や積極的な緩和の必要性を主張してきました。竹中氏を推す読者からはこんなコメントが集まりました。
(中略)
竹中氏が多くの支持を集めた背景には、デフレ脱却への熱心さだけでなく、国際性や経済に関する知見などもバランス良く備えていると見られている点がありそうです。実際、次の総裁に求める資質・姿勢について優先する2項目を聞いたところ、最も多かったのが「国際的な発信力」(25.7%)、次が「経済に対する知見」(24.7%)で、3位の「デフレ脱却に全力を傾ける姿勢」(24.1%)を上回りました。
(次の日銀総裁、29%が竹中氏推す、クイックVote第117回解説、編集委員清水功哉)
これが、オフラインである、週刊誌の記事になると、一変するのであります。
この花田紀凱氏は、典型的オフライン世代であります。そんな安倍新内閣のなかで、安倍支持派も首を傾(かし)げるのが、竹中平蔵氏の復活。新設された「産業競争力会議」のメンバーに登用されたのだ。
『週刊新潮』(1月31日号)が手厳しい。「格差で日本を暗くした『竹中平蔵』どの面下げて復活か!」
作家の高杉良氏が憤慨する。
〈「竹中さんは構造改革と称し、日本的な文化を悉(ことごと)く破壊しました。戦後の焼け野原から奇跡の経済復興を成し遂げた原動力は、終身雇用や年功序列を大事にする経営方式でした。だが、過度な競争原理の導入と規制緩和のおかげで、拝金主義のホリエモンや村上ファンドなどを生み出し(以下略)」〉
加えて、
〈「郵政民営化は、地方でも郵便局が無くなるなど、国民にとっては欠くことのできない郵便事業というライフラインをズタズタにしただけです」〉
(花田紀凱の週刊誌ウォッチング、(396)安倍支持派も首をかしげる、"あの人"の復活)
週刊誌批評にあって、この花田紀凱氏、これまでずっと的確なコメントを出し続けてきただけに、ここしばらく続く的外れな竹中批判肯定には、KAIはがっかりであります。
竹中氏の問題については、すでにここで何度も言及して結論もでつくしたことでありますので、ぜひ「竹中平蔵」でこのブログ内検索をしてお読みいただければと思うのであります。
それにしてもなぜ、花田紀凱と言う人物まで、この「気づき」を得られないのか、今回はこの気づきについて考察するのであります。
グッドタイミングに、と言うより、これもシンクロニシティ、NHKのテレビのチカラと言う番組であります。
この番組の中で、欽ちゃんこと萩本欽一が言うのであります。彼にとって人生一番の衝撃の番組がなんであったか。2013年2月1日。テレビは放送開始から60回目の誕生日を迎えます。1953年(昭和28年)、戦後復興のさなかに始まったテレビは、茶の間の新しい中心として、ニュースから娯楽番組まで、多くの人々の心に夢と希望を与えてきました。あれから60年。「夢であいましょう」「あさま山荘事件」「ひょっこりひょうたん島」「シルクロード」......NHKアーカイブスに残る膨大な映像から、視聴者のみなさんと一緒にテレビ60年の名場面を振り返り、わくわく・ドキドキしたテレビ、自分の人生とともにあったテレビの持つ魅力を、改めて再発見します。
(戦後日本を記録してきたテレビのチカラ)
それは、1972年2月19日正午に始まり2月28日午後6時終結するまでの浅間山荘事件の生中継であります。
ひたすら、なんの変化もない、山荘の窓ガラスを映し続けるテレビ画面を、90%近い視聴率で人々は何十時間も見続けたのであります。
この映像を見て欽ちゃんは、はたと「気づいた」のであります。
なにかが起こりそうだという予感
そうなんです。人々が、テレビと言うものに、なにを求めているのか、を。
この結果が、「良い子悪い子普通の子」と言う素人だけからなる生番組に繋がるのであります。素人だから、番組中なにがおこるかわからない。人々は、これを期待していることに、欽ちゃんは気づいたのであります。
もちろん、これはこの延長線上にAKB48の甲子園高校野球論に繋がるのでありますが、これはまたの機会に論ずることにしまして、問題は「テレビ」であります。
すなわち、「気づき」のメディアが、「オンライン」と言うインターネットであるのか、「オフライン」である週刊誌であるのか、はたまた「テレビ」であるのか。
問題は、ここにあるのであります。
そして、またまた「シンクロニシティ」。
世の中、4Kなる「テレビ」の未来とは。この話題にしばし盛り上がっているのでありますが、いったい、この答えとは、いかなるものになるのでありましょうか。
これは、あらためて申しあげるまでもなく、欽ちゃんが見出した、「テレビの真理」と言う法則にかかっているのであります。
なにかが起こりそうだという予感
4Kテレビであろうが8Kテレビであろうが、この「予感」と言う、「気づき」を、人々に提供し続ける限り、決して「テレビ」の進化は止まらない。
KAI的には、昨年末のエントリー「壁」を制する者が時代を制する--ウォーラブルコンピューティングの時代に書かせていただいたことが、今後を占うすべての技術的なブレイクスルーとなると考えているのであります。
すなわち、モデュール化した壁パネルをマルチビジョンに統合する「アプリケーション」技術であります。これを実現したメーカーが2015年以降の「テレビ」を含めた「映像文化」を支配することになると、KAIは本気で考えているのであります。
そして、今回最後の「シンクロニシティ」。
ぜひとも、日本のすべての各自治体の環境問題をチェックする公害研究所において、降雨中の成分検査を徹底していただきたいのであります。中国で観測されている汚染された大気が風に運ばれ、アイスモンスターと呼ばれる山形・蔵王の樹氷に汚染の恐れが出ている。1月29?30日には九州に、31日には日本海付近に到達したことがNASA(米航空宇宙局)の人工衛星MODIS画像で確認された。樹氷の汚染状況を研究している専門家は「樹氷にも汚染物質は飛来している」と指摘する。
研究しているのは山形大理学部の柳沢文孝、東北大東北アジア研究センターの工藤純一の両教授チーム。
柳沢教授らは平成3年から蔵王山頂の樹氷を採取して調査。樹氷は1600メートル以上の高度ででき、周辺に大規模工業地帯がないため、遠距離飛来の影響が反映されやすいという。
採取当初は酸性化を示すpHは平均5・6だったが、13年には4・5に。23年2月2?6日は3・2と、過去20年で最も酸性化が進んだ。4・0で生態系に影響が出るとされる。
原因は硫酸で、23年2月は硫黄の同位体比が中国東北部・山西省の石炭に含まれる硫黄と成分が一致。肺がんなどを引き起こすとされる微粒子状物質「PM2・5」濃度も通常の約10倍となった。
今冬はpHが4・0?4・5。健康被害が出るレベルではないとされるが、柳沢教授は「気圧配置など条件が重なると、一昨年のような汚染物質の大量飛来が起きる可能性がある」と指摘している。(杉浦美香)
(中国からの大気汚染、蔵王の樹氷にも飛来)
KAIは、2011年の3.11以来、朝の散歩を中止したのでありますが、これは朝露に含まれる放射線を気にしたからであります。これが3.11の影響だけではなかったことがわかったってことであります。中国からの影響を無意識に感じていたのであります。
もはや、中国の大気汚染は、屋久島から山形蔵王と言う、日本のすべての地域に及ぶ、深刻な事態となっているのであります。今朝のNHKのニュースをみていたら、今屋久島が大変なことになっている。
屋久島の自然環境全体が、偏西風に乗った中国大陸からの高濃度の酸性雨に汚染されている実態が、千葉大学の教授の調査で明らかになったとのこと。
調査したその日の偏西風がどこを通ってきたものか、詳細にわかっていて丁度北京上空を経由してきたものに間違いありません。と言うことは屋久島だけではなく南九州一帯の自然も同様って事です。
(負の「偶有性」国家、中国(4))
これを、「テレビ」、「オンライン」、「オフライン」と言うメディアをとおして、いかに「気づき」の「予感」を得ることができるかどうか。すべては、このアンテナの感度にかかっているのであります。
なにかが起こりそうだという予感 KAI
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