ようやくこの3年余りの悪夢から正気の世界に戻りつつあるのでありますが、いったいこの悪夢の正体とは、なんだったのでありましょうか。
これを、小選挙区制と言う選挙制度の問題であると考えたとたん、永遠にあなたはこの悪夢から目を醒ますことはないのであります。
もうこれは間違いなく、再びデフレ突入です。
おい、責任取れよ!
民主党に投票した方々は、これから起きる経済クラッシュ(これは間違いなくおきます)に、もうまったくもって一言も文句をいえないと知らしむべきです。再び、あのつらくてかなしいデフレ社会に、また何年も耐えなければならないかと思うと、目の前真っ暗。
来年、参議院選挙で、自公逆転することで、ちょうど選挙前と真逆の状況にして、少しは光明が見えるでしょうが、更に3年政権交代がないと、経済は奈落に落ちるのは、間違いない。
(ずっしり重い、塩焼き用鯛の切り身が398円)
これは3年前の選挙結果が出た当日、KAIが書いたエントリーであります。
経済の専門家でもなんでもないKAIが、結果はここに書いたとおりになったと言う「事実」に、みなさん、ぜひともお気づきいただきたいのであります。
これがなぜ可能であったのか、今回はこのお話であります。
結論を言ってしまえば、それは、他人事(ひとごと)であるのか、自分事(じぶんごと)、すなわち「自分自身」の問題であるのか。このたったこれだけの違いで見えてくるものがまったく違ってくるのでありますが、おおくのみなさんには、この認識が決定的に欠けているのであります。
おおくのみなさんにとって、「考える」と言うことは、所詮他人事であります。
他人事でありますから、「考える」のは、主に「前頭葉」と言う「脳」を使ってであります。
これに対して、自分事、自分自身の問題と言う場合は、「脳」ではなく「全身」でこの問題に身をおき、「考える」のではなく「感じる」のであります。
あのつらくてかなしいデフレ社会
こう書いたのも、「全身」でこう感じていたからに他ならなかったからであります。
そして、ここで決定的に重要な働きをするのが、「時間軸」であります。
「自分自身」の問題であるとなった瞬間、自動的に「全身」はこの「時間軸」上に身が置かれて、以下あらゆるすべてが「時間軸」上の無意識の世界の出来事となるのであります。
でありますから、黙っていても、目前に迫る問題から、中期、長期と言った問題まで、時間意識が自由自在に問題を見通せる力、フォースを持つのであります。
以下は、この時間意識に関する諸々の事例のご紹介であります。
?3年前、あれほど自民党を嫌って政権経験のない民主党を大勝させる一方、今回はオセロゲームのように政治状況をひっくり返してしまう。それでは、しっかりした政治体制を実現することはできない。
?むしろ我々自身が、長期的に国にとってのメリットを考えて行動すべきだ。人間は、とかく目の前にあるメリットを享受したいと思うものだ。そのため、短期的な恩恵を与えてくれそうな政党に支持が集中しがちだ。しかし、それではこれからも、長期的視点に立った国の将来像が描けない。
?時に自分たちが短期的に痛手を受けたとしても、子どもたちやその次の世代のことを考えて、意思決定をすることが必要だ。そうした姿勢を選挙のときも示さなければならない。そうでないと、次の世代が希望を持って生きられる国にはなれそうもない。
(自民を嫌い"ひどい民主"を選んだのはそもそも誰か?胸に刻むべき小選挙区制の怖さと政治へのバランス感)
これは、上記のとおり、理解の順序関係が、「逆」であります。
「短期」ではなく「長期」の視点が大事などと言った瞬間から、「悪夢」は始まるのであります。
「短期」「長期」は、ものごとの理解において、まったくもって関係ないのであります。
いま起きている出来事が、現在の出来事であると、みな勘違いするのであります。
そうではなく、いまのいまの出来事は、連続的に未来に繋がっていることはあきらかであり、これは何も特別に意識する必要のないことであります。
ただ単に、「自分自身」がこれからどうなるのか、これから起きる出来事に対して、この「予感」に忠実になればいいだけであります。
これを、自民党が、あるいは民主党が、と言ったところで、「自分自身」、いったいなにが変わっていくのか。
これを「感じる」ことであります。
そして、続いての事例であります。
?足下の財政赤字を減らす努力をすることは重要である。しかし、日本の財政問題の本当に難しい点は、より長期的な財政のあり方である。長期で考える場合に、少子高齢化の問題は避けて通れない。日本の少子高齢化には二つの特徴がある。一つは非常に速いスピードで高齢化が進んでいるということ。そしてもう一つは、高齢化率(全人口に占める高齢者の割合)が世界的に見ても、非常に高い水準になっていくということだ。高齢化率がそれほど高くない水準で安定している欧州とはまったく違っている。
?税制や社会保障制度を大きく変えていかない限り、日本の財政が維持できないのは誰の目にも明らかだ。財政の持続性を確保するためには、増税や社会保障制度の見直しを継続していかなければいけない。
?社会保障費についてもう少し詳しく見ていこう。いま、団塊世代が次々に年金受給の年齢になってきている。年金の支給総額は急速に拡大していくだろう。それでも医療費はまだ本格的なピークに達しているわけではない。75歳以上の人を後期高齢者と呼んだことに批判の声が出たが、この年齢に達した人の医療費はどうしても大きくなる。
?団塊世代が75歳以上になるのは、2025年前後である。まだ10年近く先のことだ。現在でも医療費は増え続けているが、医療費負担が本格的に重くなってくるのは10年後ということになる。介護についても同じだ。そしてその後も高齢者の数は増え続け、社会保障費はさらに増額していく。
(消費税アップの先送りはあり得ない!財政再建の後退が高める国債暴落リスク)
一見、これは正しいことを言っているようですが、まったくもってこれは問題を一面でしかとらえていない典型であります。
つまり「前頭葉」でしか考えていないのであります。
世の中の「時間軸」上の流れとは、古い物理法則がごとく現在が原因となって未来が一意に決まるのではなく、この未来を予見して現在が動いていくのであります。すなわち、「時間軸」上双方向をなしていることにお気づきいただく必要があるのであります。
上記引用の事例で言えば、少子高齢化や社会保障費の問題を、消費税増税や国債暴落リスクに「必然」として直結させている。
反原発論者とまったくもって同じ「レトリック」であります。
あらゆる事象には、常にリスクが伴うのであります。
例えば、車を運転していて交通事故にあうリスク。
しかし、だからといってクルマを運転することをやめますか。
でありますから、日本がギリシャと同じにならないように、などといった議論がいかに欺瞞に満ちたものであるか、みなさんには今一度お気づきいただきたいのであります。
そして、最後の事例がこちらであります。
@inosenaokiさん こんばんは。報道ステで、トンネル事故の原因の一つは小泉政権時代の道路公団民営化と報道しています。テレ朝は思考回路が宇都宮氏と同じのようです
(ロブ ?@grinder2010、猪瀬直樹さんがリツイート)
報道ステーションと言えば、古館伊知郎であります。
彼こそ、この忌まわしき「悪夢」を演出したメディア側の立役者であります。
なんですか、古館さん?国鉄も電電公社も問題が起こればすべてこれを民営化した結果であると仰る?
良い部分は無視して、自分に都合のいいと思う部分のみとりあげるのも、「良いとこ取り」と言う「レトリック」、「前頭葉」思考の典型であります。
やっと、こんな方々のお話を取り上げるのも今日が最後であります。
みなさん、いい夢をみましょう。 KAI
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