情報戦とは−−孫子の兵法応用編・パート2

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ここにきて、極めて重要な「情報」が発信されたのであります。

 地域政党「大阪維新の会」代表の橋下徹大阪市長の後援会が28日、大阪市内で政治資金パーティーを開催。橋下氏は「次の選挙は、日本がどうなるかの大きな分かれ道になる」とし、「全国津々浦々の選挙区で、何の組織的応援をもらえるつながりもないが、多くの皆さんの声をいただけたら、必ずや日本を新しい方向に導いていく自信はある」と宣言。事実上、次期衆院選で全国に候補者を擁立する考えを明言した。

 パーティーには約1500人(主催者発表)が出席。講演で橋下氏は「日本の政治は本当に終わった」と切り出し、消費税増税に踏み出した民主党政権を批判。「消費税を地方税にし、地方交付税を廃止するだけで、国の形はがらっと変わる。この2つを維新の会は、来るべき大戦の最大の争点にする」と衆院選の公約に据える考えを示し、「これが、日本を変えるラストチャンス。日本を変えましょう」と呼びかけた。

 維新幹事長の松井一郎大阪府知事も「最後は一発勝負。大阪の小さい小さいローカルパーティー(地域政党)だが、力をいただけば日本を変える戦いをスタートできる」と同調。国政進出に強い意欲を示した。
橋下氏、維新の衆院選全国進出明言!?「日本を新しい方向に導く自信ある」

この「メッセージ」が、誰に向けて発信されたものなのか?

これが今回のテーマでありますが、この「事実」に、既存メディアはもちろんのこと、「システム」側も気づいてはいないのであります。

それは、「民主党地方組織」に向けた「メッセージ」だったのであります。

みなさん、小沢政局ばかりに目が行って、まったくこの全体の動きがよく見えていないのであります。

「民主党地方組織」にとって、万一民主党が割れる事態に至ったとしても、地方組織自体は「主流」と「小沢」の二つに割れることは決してないのであります。

しかしであります。かと言って、「主流」にとってこのまま選挙に突入して、勝てる見込みがないのは自分たちが肌身に感じて一番よくしっていることであります。決して「増税」先行で一枚岩どころか、「頁岩」がごとく薄く割れやすいのであります。

こんな彼らに対して、橋下は言うのであります。

「全国津々浦々の選挙区で、何の組織的応援をもらえるつながりもないが、多くの皆さんの声をいただけたら、必ずや日本を新しい方向に導いていく自信はある」

賢明なるこのレポートの読者のみなさんなら、ここまでご説明すれば、これから何が起こるか、もうおわかりでしょう。

そうです。民主党地方組織の大半が、「増税」、「反増税・地方税化」の二つに大きく割れるのであります。そして、「反増税・地方税化」派はなんと看板はそのままに「維新日本党」候補を応援する。

あ、もちろん「維新日本党」候補とは、「現民主党議員」のことであります。

選挙に勝利した後から、看板を「維新日本党」地方組織の名前にかけかえるのであります。

いかがでしょう?

よもやこんな展開となるとは想像だにしなかった小沢新党。内閣不信任案を見事成立させ、選挙に突入。

うまくいけば、「維新日本党」に鞍替えした民主党議員を含めて、200議席確保も夢ではない。

ああ、選挙が待ち遠しいKAIであります。 KAI