宇宙や量子論に興味のある学生諸君は、ぜひこの番組をNHKオンデマンドでご覧いただきたいのであります。
今回のノーベル物理学賞を事前に予言し、この研究を緻密なインタビュー取材でドキュメントした好番組であります。今、世界中の科学者たちが躍起になってその正体を追うものがある。「ダークエネルギー」。従来の物理法則では説明がつかない謎のエネルギーで、重力の反対に作用する、いわば「逆重力」。そのため宇宙は「加速膨張」している。従来の宇宙観を根底から覆したダークエネルギーの「世紀の発見」はどのようにして成し遂げられたのか。当事者への直接取材を通して、知られざる舞台裏に迫る。
(コズミックフロント、2011年9月13日放送、「ダーク エネルギー 発見!加速する宇宙」)
パールミュッター率いる「物理学者チーム」とシュミット率いる「天文学者チーム」。この二つの研究者グループの発見競争が、この加速度膨張の発見に繋がったのであります。ことしのノーベル物理学賞の受賞者に、宇宙が加速度的に膨張していることを明らかにした、アメリカとオーストラリアの3人の研究者が選ばれました。
選ばれたのは、カリフォルニア大学バークレー校のソール・パールミュッター博士、オーストラリア国立大学のブライアン・シュミット博士、それにジョンズ・ホプキンス大学のアダム・リース博士の3人です。3人は、巨大な星が一生を終えるときに起こる超新星爆発の際の光を観測することで、宇宙が加速度的に膨張していることを明らかにしました。これによって、膨張を促している「暗黒エネルギー」と呼ばれる未知のエネルギーが宇宙のおよそ7割を占めていて、銀河や恒星といった物質は宇宙の一部でしかないことが分かりました。王立科学アカデミーは「3人の発見は、これまでの宇宙論を基礎から揺るがした。暗黒エネルギーが何なのかはいまも物理学最大の謎だ」と評価しています。 今回、ノーベル物理学賞の対象となった研究は「宇宙の膨張はいずれ止まる」とされてきたそれまでの考え方に変更を迫るものでした。宇宙は137億年前のビッグバンによって誕生し、その後、膨張を続けていることが分かっています。1990年代までは、この膨張は宇宙自体の質量による重力でいずれ止まるのではないかと考えられてきました。3人の研究者は、その証拠をつかむために超新星の明るさの観測を続け、宇宙が膨張するスピードが遅くなっていることを証明しようとしました。しかし、実際には予測よりも超新星が暗いという結果になり、遠ざかるスピードが増している。つまり、宇宙の膨張は遅くなるのではなく、逆に加速しているという結論になったということです。膨張が加速していけば、いずれ宇宙は冷えきってしまうと考えられています。ただ、宇宙の膨張を加速しているとされる暗黒エネルギーの正体は謎のままで、本当に今後も加速を続けるのか、さまざまな研究が進められています。
(ノーベル物理学賞 米・豪3人)
物差しとなるIa型(いちえーがた)と呼ばれる超新星爆発のスペクトルから、膨張速度を測定する。まずはこの90億光年昔(遠く)の超新星爆発を見つけることから観測はスタートするのであります。
この戦いを始めたのが、物理学者「パールミュッターチーム」でありましたが、この超新星がなかなか見つけられない。
対して挑戦を受けた天文学者「シュミットチーム」は、こちらは手の内。後発ながら次々と観測結果を積み上げていくのであります。
「パールミュッターチーム」が得た最初の結論は、減速膨張宇宙であったのであります。これは、少ないサンプルのうえに、スペクトルの誤差が予想以上に大きいものを無視した結論であったのであります。
これに対する「シュミットチーム」。豊富なサンプルから、加速膨張を確信するも、いまひとつ決め手に欠けるなかで起死回生の方法で誤差を取り除いたのが、今回の3人目の受賞者、アダム・リースであったのであります。
彼の結婚式前夜をはさんだ分析の結果、ついに彼は、誤差の原因となる「霞」を取り除く方法を発見するのであります。90億光年もの間の光の道にはさまざまな障害物、すなわち「霞」がかかっているのであります。リースは、これを「霞」のある、なしによる誤差の補正方法を編み出し、加速膨張の決定的結果を導き出すことに成功したのであります。
時を前後して、「パールミュッターチーム」も加速膨張であるとの見解に転じ、天文物理学会は膨張宇宙が加速度的であるとの公式見解を発表するに至るのであります。
さて、この加速膨張宇宙であります。
発見者の当人からして、こうであります。2011年のノーベル物理学賞の受賞が決まったオーストラリアのブライアン・シュミット(Brian Schmidt)氏(44)は、4日夜にスウェーデンの選考委員会から電話を受けた際、教え子の大学生たちによる、よくできたいたずらだと思ったことを明かした。
受賞の知らせから一夜明けた5日、シュミット氏は、「初めは『うちの学生たちもやるな。アクセントなんて、まるでそれっぽいじゃないか』と思った」と語った。「まず女性が、わたしがブライアン・シュミットであることを確かめ、非常に重要な電話だと言った。それから電話をかわった選考委員が授賞の決定を読み上げ、祝福の言葉をもらった。最初の子どもが生まれた時のような気分だった。ひざから力が抜けるような感じがして、適当な言葉が見つからないが、ほとんど言葉が出なかった」
1998年に暗黒エネルギーによって宇宙が「加速膨張」していることを発見したことが授賞理由。共同研究者である米国のアダム・リース(Adam Riess)氏、別のチームで同じ研究をしていた米国のソール・パールマッター(Saul Perlmutter)氏との共同受賞になる。
豪ABCラジオに対しシュミット氏は、それまでの科学の定説を覆す発見だったが、画期的すぎて、自らの発見を疑ったと語った。「それが正しいなんてありえないと思った。我々は少々、怖さも感じていた」
自ら述べるようにそれは「寂莫(せきばく)たる」発見でもあった。地球が属する天の川銀河の周りの銀河が想像を絶するスピードで遠ざかっており、最後に人類は冷たく荒涼とした宇宙空間に取り残されるというシナリオだったからだ。5日の発表記者会見でシュミット氏は「今は宇宙を眺めれば、何十億もの銀河が見えるが、いつかは何もない宇宙しか見えなくなるということだ。今見えている銀河はすべて、われわれに光が届かないほど遠くへ離れてしまう。一方、わたしたちの銀河の星たちも徐々に衰えて死に、われわれは無数の星くずと暗黒宇宙の中に取り残される」
(「学生の冗談かと思った」、ノーベル物理学賞のシュミット氏)
なにが、こうかと申し上げるならば、加速膨張宇宙とは、<「寂莫(せきばく)たる」発見>でもなんでも決してないのであります。
コロンブス以前、水平線の先には大きな滝つぼがあると信じられていた。
そうです、水平線基準で丸い地球は、加速膨張の宇宙とまるで同じ存在なんであります。
水平線と言う「光速」から丸い地球の球面はいとも簡単に「光速」を超えていくのであります。
しかし、なにも変わらない。
これこそ、「特異点解消」なんであります。
すなわち、巨大リンゴであります。いけどもいけどもそこには始まりも終わりもない「丸い」宇宙しか存在しないのであります。
では、ダークエネルギーとは、なんであるのか。
KAI的には宇宙空間の「モーメント効果」であると、申し上げるのでありますが、さてこの正体とは。乞う次回なんであります。 KAI
新人類
「宇宙膨張加速論はデマだった !!」
そうです、これはデマ・ペテン師、勘違いの大嘘話の類だったのでした。
つまり、この理論の元となったのは地球から遥かに遠くにある超新星の観測で発見されたとありますが、
良〜く考えてみると、ターゲットの超新星は光速で何十億年も掛る位置にあるのなら、
今見ている超新星は宇宙誕生当時の何十億年前の比較的膨張速度が速いかった頃の姿を見ているにすぎません。
現在の超新星は既に減速または収縮方向に反転しているかも知れないのです。
そうです、この理論 には光速と時間の概念がスッポリ抜け落ちているのです。
このことが実証されればノーベル賞は剥奪されるでしょう。
思えば十数年前、Y2K問題と言う極単純なミスが世界的に発覚して人々は大騒ぎしていたことが記憶に新しいですが、
人類は時として、こんな単純なミスを犯して来ました…
ワタナベ
こんにちは。
宇宙の加速膨張は、簡単に説明できる。
次の仮説を認めれば、Newton力学の範囲内で済んでしまう。
「物体の質量は一定不変ではなく、その場の重力ポテンシャルによって、変化する」
詳しくは、下記のサイトで。
「ダークマターに替わる新説」
http://watanabe-japan-miroku.jimdo.com/