致命的失敗(3)

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前回、「もうよもや騙されるものはいないはず」と書いたのに、なんでこの夫婦のペテンにこうも簡単にひっかかるのか。

正しいことをやってきたし、正しいことをやっているとの、確固たる信念に憑りつかれている夫婦が、そんなやすやすと権力の座から降りるわけないと思っていたら、同じ思いの人がおられるようであります。

 菅直人首相は10日の衆院財務金融委員会で、自らの進退条件に挙げている特例公債法案と再生エネルギー特別措置法案が成立すれば、「速やかに民主党代表選の準備に入る。新しい代表が選ばれたときには首相の職を辞する」と述べ、退陣を明言しました。

 普通なら今国会中の8月末までに退陣することを正式表明したととれる発言ですが、6月2日にあれだけのペテンをやった人です。私はまだ全面的に信用することはできません。のらりくらりとかわされているうちに、今国会が閉会してしまったら、次の国会まで菅首相を強制的に辞めさせることはできなくなります。
小沢一郎が菅降ろしでハラをくくった

ポイントは、「新しい代表」と、伸子夫人の「ストレステスト」であります。

この「夫婦」、民主党が「新代表」選出直後に、「新代表」を「ストレステスト」にかけ、「新代表」を無効にしようと言うのであります。もちろん替わりの「新代表」の「ストレステスト」も準備万端。これを察知した前原は、早々に代表レースから撤退を表明。

おや、そうこうするうち、季節は長月。

小沢くんの不信任案提出決意も、見事空振りとなって、究極のウルトラC級「辞任撤回続投宣言」であります。

主要閣僚の一斉辞任は、すでに代表選で実施済み。人望、能力一切無視の新閣僚は一度はなりたや大臣様様、候補にことかくことはないのであります。

小沢くん、もはや党を割るしかないのであります。ちょっと遅すぎましたが。

真夏の夢、ならぬ、ウソか真か、真の悪夢ならんことを、ただただ祈るのみであります。

と、いつもはこれでお仕舞いにするのでありますが、今回はおまけ付き。

太陰の人、少陰の人、太陽の人、少陽の人、陰陽和平の人

◆黄帝が少帥に問うて言われる。
余はかつて、人間には陰の性質の人と陽の性質の人があるときいた。この陰人と陽人はどのような者であろうか?

●少師が答えて言う。
天地四方のこの宇宙におきましては、五行にもとづく分類法が最も普遍的でありまして、人もこれに従っています。ですから陰陽と申しましても、一つの陰、一つの陽の二者に分けるだけでは不充分であります。その概略くらいなら申しあげられますが、そのすべてについては、口ではなかなか申しにくうございます。

◆黄帝が言われる。
ほんの概略だけで結構である。聖人とか賢人とかいわれる人ならば、これを明らかにすることができるのではないだろうか?

●少師が言う。
普通、太陰の人、少陰の人、太陽の人、少陽の人、陰陽和平の人と区別しまして、大凡の五者は、態度も筋骨気血などの体質も等しくはありません。


◆黄帝が言われる。
それらの者の等しくない点をたい。

●少師が言う
・太陰の人表面ではへりくだってうやうやしく落ちついています。物をとり入れることが大好きで、差し出すことを嫌います。心はなごやがである様子で、気持を顔に現わしません。積極的に物事に対処することはなくて、他人に遅れて行動します。これが太陰の人の特性であります。

・少陰の人は、細かいことまで欲張で、人の道を踏みはずしがちで、他人の損失をみるといつも自分が得をした気になり、また他人を傷つけることを喜び、他人の繁盛を見ると、むかむかして怒り出します。根性が悪くて慈しみの心がありません。これが少陰の人に特性です。

・太陽の人は振る舞いが得々としそ満足げで、いつも大きなことばかり言い、能のないくせにほら吹きです。希望が大きく、行動は果断で事の是非を考えません。大事をなすも平気で、失敗し止むこともありません。これが太陽の人の特性です。

・少陽の人は、細々と物事を考え、慎重に行動し、高慢ちきで、ちょっとした官職につくと意張りくさって得々としています。つき合いがよくて、引込み思案がないのが、この人の特性です。

・陰陽和平の人は、振る舞いが安らかで静か、妄りに恐れたり喜んだりすることがなく、物事に従い、あるいはまた時勢に反抗せず、時の流れに従い、その為に心変わりしたかのような態度をとることもあります。高位にあってもへりくだった様子で、極めて太っ腹で、自分では何もしないでも、世の中が丸く治まります。これこそ最高の政治であり、至治と申します。

これが五種類の人の特性で、昔の名医はこの五種の特性をみて、治法を行ないました。治法の原則は勿論、盛んなものは写し、虚したものは補すことにあります。
(中略)
●黄帝が言われる。
では、五態の人の外見上の鑑別法はどうか?

◆少師が言う。
太陰の人は、外見は黒くうすよごれた皮膚をして、物思いにふけったような卑しげな態度で、うつむき加減、目じりが長く切れ、せむしのようでひかがみが伸びずに曲がっています。このような見かけの姿をしていたら、その人は太陰の人です。

少陰の人は、外見上はさっばりとした態度ですが、どこかコソコソしたところが見え、もともとは陰気ですが、何か事があると急に騒がしくなります。歩くときは俯き加減です。これが少陰の人の外観です。

太陽の人は、見かけは得々として、ものに無頓着な態度でそりかえって、ひかがみを曲げてます。これが太陽の人の外です。

少陽の人は、立っているときは反り返、歩くときは上体を左右に揺るがせます。そして立っているときも歩くときもそり反っていますがら、腕は背後のにあるようでです。これが少陽の人の外見上の特徴です。

陰陽和平の人は、外見上は安らかで素直で、温かくく喜ばしく、眉目は形がよくてはっきりしています。多くの人は、この人を指してあの人は君子だと言います。このような人が、陰陽和平の人です。
黄帝内経霊枢、通天篇第七十二

もう何を言いたいのか、おわかりでしょう。

この夫婦、見事なまでの「少陰+少陽」の組み合わせの「近親婚」。夫婦一組でバランスが取れているから、強力なんであります。少師答えて曰く、治療法これ在らざるなり、とな。 KAI