夢と希望と勇気
なでしこの国民栄誉賞の受賞に対する、王貞治のコメントであります。
なんと素敵なんでありましょうか。それは、夢と希望でもなく、勇気と希望でもなく、夢と希望と勇気。まことにKAIが子どものころから尊敬してやまない、ワンちゃんこと、王貞治の言葉と、ただただ感服するのであります。
まるで、この書き出しにふさわしくない、話題でありますが、これは、ちょうど2カ月前のことでありました。
ペテン師とまで罵って怒り心頭だった鳩山が、このあと妙にトーンダウンして表だった動きをしなくなったのであります。この怒りのエネルギーは、もちろん鳩山だけではない。直前まで「賛成票」を投じようとしていた議員も、またこれを注視していた国民もと、すべての怒りが「マグマ」となって、この「ウソつき」に天誅を下すのであります。
(致命的失敗)
そのわけが、6月5日二人の間で、電話でこんなやりとりがあったとか、なかったとか。
そして2カ月。この落としどころが、なかなか見つけられない。今回は、ほんとすいません。
あのままなら間違いなく党が分裂して、自公政権に逆戻りでした。
でですねえ、このまま私が辞めて、あとをついで党勢を回復できるだけの人物が、私はどうしても思い浮かばないんですが、どうですかね。
思いついたんですが、あの小泉さんの「郵政解散」にならって「脱原発解散」に持っていくというのは、どうですか。
いえね、私は考えているんですが、薬害エイズの厚生省のように、これから経産省を抵抗勢力にしたてあげるんですよ。このいいアイデアがあるんです。
国民は、間違いなく圧倒的に「脱原発」支持にまわって、選挙で勝てれば、これからあと4年、もう一回党を立て直すチャンスになるんです。
このまま私がやめても、次の人もこの支持率ではそう長くはもたせられない。そう思うんですがねえ?
すこし落としどころを考えますんで、しばらく待ってもらえませんか、え?、鳩山さん?
「脱原発解散」と言い出すためには、強力な「抵抗勢力」がいる。当初目論んだ経産省も、なぜか従順で、反旗を翻すそぶりさえない。再生可能エネルギー法案も、否決される雲行きにはなりそうにもない。
特例公債法案が否決されても、まさか「脱原発解散」とは、いかないよね。
そうなんであります。
いまや、落としどころが、すっかりなくなってしまったのであります。
ところがどっこい。これ、もっけのさいわいとばかりに、9月以降もと、続投宣言。
またしても、鳩山、ペテンにかけられてしまった。
もうこれは、ただではすまないのであります。
と言うお話は、あくまで想像でありますが、いよいよ8月に突入。さてこれからどうなっていくのか。
やはり、この人しかいないようであります。
一方の鳩山はと言うと、こんな具合のようであります。民主党の小沢一郎元代表が、8月31日の会期末までに衆院に内閣不信任決議案を提出する意向を固めたことが2日分かった。複数の小沢氏周辺が明らかにした。同一国会に同一議案を再提出できない「一事不再議」の慣例があり、自民、公明両党が再提出に慎重なため、衆院会派「民主党・無所属クラブ」による提出を目指す。党執行部が発議に難色を示したならば、小沢氏は新党・新会派結成を視野に賛同者を募る構えだ。
周辺によると、小沢氏は8月中旬までは岡田克也幹事長ら党執行部による菅直人首相退陣を促す動きを見守る構え。それでも首相が退陣を拒めば、小沢氏自らが党執行部に不信任案提出を促す考えだという。
党執行部が提出に難色を示した場合、不信任案の発議に必要な50人以上の賛同者を集めて提出に踏み切る方針。衆院事務局は慣例を理由に会派代表の民主党幹事長の承認が得られなければ受理しない公算が大きいが、その場合は新党・新会派を結成して不信任案を提出する算段だとされる。
(堪忍袋の緒が切れた?小沢氏、内閣不信任案提出の意向)
さて、これは2ヵ月前と何が違うのかであります。鳩山由紀夫前首相は2日昼、国会近くのそば屋で弟の鳩山邦夫元総務相(無所属)と向かい合った。
鳩山、小沢両氏は不信任案採決後、微妙な距離が生じたが、今はすっかり修復した。小沢氏は鳩山グループを「同盟軍」と呼ぶ。
「民主党と自民党の両執行部は菅、小沢、鳩山切りをしようとしているぞ」
邦夫氏がこう警告すると、由紀夫氏は何食わぬ顔でこう打ち明けた。
「次の首相には小沢さんと『反増税路線』の人物を担ぐつもりだよ」
その視線の先には民主、自民両党の反主流勢力の結集があるのか。邦夫氏はいろいろと水を向けたが、由紀夫氏はそれ以上は口をつぐんだ。
(小沢氏、「本気度」全開「誰が真剣に菅降ろしをやるのか」 仙谷氏加勢でなるか統一戦線)
もちろん、もうよもや騙されるものはいないはずでありますが、絶対ありえないのは自発的辞任でありますから、これは不信任案によるしかないのであります。
怒りの「マグマ」。
党執行部の抵抗とは無関係に、「マグマ」が不信任案となって噴出してくるのであります。
これに、首相が辞任で矛を収めるはずもなく、いまやなんのあてもないやぶれかぶれ「脱原発解散」一直線となるのであります。
かくして、民主が割れ、場合によって自民も、割れる。政界再編であります。
増税を前面に押し出さなければ自民が割れることはないのでありますが、これは微妙ではあります。
そして選挙結果で勝利するのは、増税反対を打ち出した党。
アンケートでは、復興には増税もやむなしとは答えるものの、本音では増税反対なんであります。
小沢、みんな、自民一部が大きく勢力を伸ばして、連立。
これに衆議院にくらがえした舛添が加わって、結局首相は舛添。
ま、こんなところであります。
で、あの人はどうなったかって?赤っ恥もいいとこ、前代未聞、現役首相の落選だったそうであります。 KAI