今回の中国高速鉄道の事故で分かったことの一つに、技術音痴でも経営ができてしまう、現代社会の病理であります。
実は、これはなにも中国だけではないのでありまして、日本の福島原発事故でも、日本の多くの企業や役所がこの病理の中にあることが明らかになったのであります。
それは、本来、技術で成り立つ経営と言うものが、この技術の大半がコンピュータ(ソフトウェア)に置き換えられることによって、技術とはなんであるかを理解しない素人経営者でも、あたかも名経営者がごとく事業を運営できてしまうと言う問題なんであります。
そして、この結果の、とりかえしのつかない原発事故による故郷と言う広大な居住地域の喪失、高速鉄道事故による大量の犠牲者の発生であります。
要するに、自分たちが生産あるいは利用している「技術」に「無知」であっても、普通に表面上の経営ができてしまう、そう言う「時代」になってしまったと言うことであります。
今回のような大事故に至らぬまでもこの問題による経営危機に直面し、問題の根本解決を図って経営を立て直したのが、「東京証券取引所」。(「新システムarrowheadは今日時点で100点の出来」東証斉藤社長が会見 )
そもそも「技術」とはなんであるのか。ここに「技術」の原点を映像化したドキュメンタリーがあるのであります。
ぜひとも実際にこの映像をご覧いただきたいのでありますが、「技術」の原点とは「手作業」にあると言う真実なんであります。「男はつらいよ」などで日本人の姿を描いてきた映画監督・山田洋次さんが、足かけ3年間にわたってSL「C6120」の修復・復活を記録した初のテレビドキュメンタリー。戦後は日本の復興の象徴であった「SL」。SL復活のドラマと、それを取り巻く人々の奮闘や情熱を描くことで、東日本大震災で打撃を受け、将来への不安を抱える現代日本人へ向けて、力強い復活へのエールを届けたいという思いがこめられた番組。
(NHKスペシャル「復活〜山田洋次・SLを撮る〜」)
いかに高度に進化した技術であろうとも、あらゆる技術の原点にはこの「手作業」と言う技術者一人一人の「技能」があり、さらにはこの「技能」に裏づけされた、技術への「信頼」があるのであります。
この「信頼」があるからこそ、ひとたび墜落しようものなら命を失う危険性の高い飛行機でも、私たちはなんの躊躇もなく、自分の生命をあずけることができるのであります。
ここで、みなさんには、よく考えていただきたいのであります。
そもそもにおいて、今回の二つの重大事故は、「技術」の問題なんでありましょうか?
KAIは、決して「技術」の問題にあらずと、断言するのでありますが、それはなぜか。
高速鉄道に関して言えば、すでに、この「技術」の信頼性は実証済みであります。
単に、「中国製」高速鉄道と言う、一部の「ブランド」製品の欠陥問題であって、決して高速鉄道と言う「技術」そのものの信頼性が問われてはいないと、みなさんどなたにもご同意いただけるものと思うのであります。
こう言う欠陥製品を市場に出した、すべての責任は、経営者にある。であるからもって、冒頭の経営者の「技術音痴」の記述に繋がるのでありますが、つまりはことの本質は、こう言うことなんであります。
そして、この論理は、実は原発事故についても、まったくもって同様なんであります。
原発技術も、新幹線を代表とする高速鉄道の技術同様、第2次世界大戦後、世界中で急速に技術開発が行われ、過去、チェルノブイリ、スリーマイルと言う大事故だけではない数多くのトラブルを経て、この問題を克服し、実用化に至った、正真正銘の「信頼」に足る技術なんであります。
でなければ、なんで数十年前の製品が、いまだに世界中で稼動し続けているのでありましょうか。
上掲のドキュメンタリーにあるとおりであります。古い蒸気機関車を走らせ続けるためには、とてつもない「手作業」がいるのであります。
であるにもかかわらず、歴代の東電経営者は、ことごとくの場面においてこれを怠ってきた。
ただ単に、これだけ。
ですから、今回の原発事故問題は、事故が起きるまでに限って言えば、一義的に東電経営者だけの責任問題であって、原発技術そのものの問題にあらず、と言う以外にはないのであります。
これを「脱原発」は、原発「技術」そのものの、この信頼性の問題として、これを全面否定するのであります。
世間一般の人々からすれば、もちろんこの反応は不思議でもなんでもない、ごくごく自然の反応なんだと思うのでありますが、これを、ここぞとばかり、「我欲」に利用しようとする「バカ」や原水協、はたまた、自然エネルギー利権にむらがる狢、まさに魑魅魍魎をなすのであります。
確かに、このなかにあって、一見論理的に原発「技術」そのものの問題を指摘される人々がいるにはいるのでありますが、ここはひとつ、こんな未来を考えていただきたいのであります。
普通に考えれば、こうはならないでしょう。今回、KAI博士のノーベル生理学賞を受賞した研究によれば、遺伝子と電磁波は常に共鳴現象を通じて遺伝子の活性化をコントロールしていると言う事実から、電磁波を身近で利用する携帯電話や電子レンジなど私たちのあらゆる生活が、遺伝子異常と言う発ガン性の原因であったことが証明されることになりました。
政府は、この事態を受け、可及的速やかに、携帯電話技術や電子レンジなど、直接的に身体に影響を及ぼす電磁機器の製造と使用を控えるよう、国民に声明を発表しました。
原発も一緒です。まず「技術」上のそれぞれの問題についてどうすればいいか。専門家が一生懸命考えて、これを国民に説明する。その結果、やっぱり携帯電話は使えないよねってなったところで、では「脱携帯」にむけてみんなで一生懸命智恵を絞って、考えて、あらたなる「技術開発」していけば、いい。
そう、思いませんか。 KAI