官僚の国家的犯罪

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国民の代表たる政治家がだらしないと、こうまで官僚が驕り高ぶるものかと、ただただあきれはてるばかりであります。

この菅直人、乗数効果も知らないのかと思ったら、今度はこの「悪用」であります。始末に負えないとしか言いようがない。

それにしても、この話で何が問題かと言えば、官僚。決して「責任を取らなくていい」からこんなことができる。

モデルを恣意的に操作することは、誰でも簡単にできる。しかし、この結果に責任を伴うから、普通の人間はやらないし、やれない。

ところが、官僚にはこの責任を取らせるかっこうの存在がいる。閣僚であります。今回は、首相ですからもうこれは完璧なんであります。もちろん、官僚自身、これっぽっちもモデルなんか信用してはいないのであります。国家財政の危機に取り組んだと言うアリバイ作りさえ完璧なら、結果はもうどうでもよろしい。
破綻請負人と言う因果と週末テニス

こちらは、財務官僚が、犯罪的操作に手を染めているお話でありましたが、国交省の役人も同じ穴の狢でありました。

「アタシがわからないのはね、そこなんですよ。あまりに数字がぴったりすぎる」「どうしてだね、コロンボ君、国土交通省のモデルは精緻なんだよ」

「はい、それはよくわかってます。でもね、この計算モデルの基になった昭和33年(1958年)から1982年の間に上流にダムが三つ増えているんですよ。そのダムが水を貯めちゃうんでね、昭和33年の時と1982年の時は、その分、流量が違うんですよ。

もし、その三つのダムがなかったとしたら、1982年の実測値は毎秒9102トンになったはずなんです。国土交通省の計算モデルにはこの三つのダムは入ってませんから、計算モデルの計算値は9102トンに近いものにならなきゃおかしいんです。

だけどダム三つがモデルに入っていないはずの国土交通省のモデルで計算すると、ダムが三つ増えた後の実測値毎秒8192トンにぴったりの毎秒8172トンになってるんです。どうしてそうなるのか、私にはわからない。あなたどう思います、河川局長」

つまり、国土交通省は、数字が合うように捏造してしまったが、そのときに前提条件が変わったことを忘れて捏造したのでつじつまが合わなくなった。

そういわれて国土交通省は、以前のモデルとは流域の分割の仕方を変えたから、この数字が出てきたのだ。新しいモデルは正しいのだと強弁する。

では、それを検証するためにその流域分割図を出してくれと言われて、前原前大臣は出しましょうと言った。もはや河川局の嘘がばれる!
河川局の犯罪

国民を愚弄するのは、もういいかげんやめれ。

ただ公務員試験に合格しただけの人間が、合格しただけで自分達は優秀な人間だと勘違いすると、こう言うことをしでかすのであります。

いまや計算や検索はすべてコンピュータに置き換えられ、モデルの操作など、ある意味中学生レベルの知識があれば誰でもできる。これがわかってないから、コロンボに指摘されるまで、前提条件を間違えていることに気づかない。滑稽としか言いようがないのであります。

つまり、今の世の中、ネットやゲームの世界では、言葉こそ違えどモデルやシミュレーションにちまたあふれかえっているのであります。こんな世界で暮らしている人間にとって、モデルやシミュレーションがどんな仕掛けでできているかなんて、まったく関係ない。要は、感覚的に合うか合わないか、ただこれだけなんであります。

すなわち、モデルやシミュレーションの世界が特殊にあるのではない。現実と感覚的に合わないものは、たとえモデルやシミュレーションと言えども決して通用しない。

ですから、増税してそのままでは決して景気が良くなることもないし、昔の自然環境に基づくモデルが、何の操作もなくそのままで四半世紀たった自然環境に適用できるはずもないことくらい、誰でもわかる。

もはや、そう言う時代ではなくなったことに、霞ヶ関の人間どもは、いいかげん気づけよ。

それから、すべての官庁における出勤簿の出し入れの時間操作で、公務員の勤務時間の操作と言う国家的大犯罪にも、やがて天誅がくだることを、覚えて置いていただきたいものであります。 KAI