NHKの番組クローズアップ現代で、いまごろなぜか「ダークマター」が話題に。
このXMASS(エックスマス)実験は、小柴昌俊がノーベル賞を受賞する舞台となった、世界で初めてニュートリノを検出した実験施設カミオカンデと同じ岐阜県神岡鉱山のなかで準備が進められている実験であります。既存実験の100倍の検出感度
ダークマター直接探索実験は世界中で行われており、激しい国際競争の中にあります。図6はダークマター探索実験の感度をダークマターの質量を横軸、ダークマターと核子の反応率を縦軸として示したものです。青と緑の線は既存の実験による検出感度、黄色い丸は特に可能性が高いと考えられている部分です。XMASS実験では、既存のダークマター探索実験の100倍の感度を持ち、いち早く超対称理論で予想されるパラメータ領域(グレーの領域)に大きく踏み込み、直接探索によってダークマターを発見する可能性が大きいと考えられています。
(XMASS(エックスマス)実験)
そしてこれが準備が整いいよいよ10月から実験開始、開始早々「ダークマター発見」の期待が大きくふくらむのであります。
そもそもダークマターって何って方のために、こちらも引用。
これを読めば、ダークマターだけでなくダークエネルギーを含めて、いまだ宇宙の大半が謎だらけであることが、よくご理解いただけるのであります。宇宙で目に見える物質はたった4%
宇宙が何でできているかを調べてみると、われわれが知っている、陽子や中性子など”目に見える”(観測されている)物質は全体の約4パーセントにすぎません。その5〜6倍は未知の物質(ダークマター)が占めていると考えられます。残りはダークエネルギーと呼ばれている正体不明のものです(図1)。これまで観測に利用されてきたのは、光やX線、赤外線などの電磁波ですが、”暗黒”物質というのは、電磁波での観測では見ることができないため、”暗黒(ダーク)”という呼び名がついています。ダークマター存在の証拠はいくつもある
ダークマターは様々な観測からその存在が示唆されてきました。1970年代後半、渦巻き銀河の回転速度分布を観測し、銀河内の明るい星や星間ガスではない、光では観測できないが重力を感じる物質の存在を立証しました(図2)。また、非常に重い物質(すなわち大きな重力)があると光が曲げられる、という「重力レンズ効果」からもダークマターの存在を示す証拠が得られています。
(ダークマターとは?)
とはいえ、観測できないだけで、理論的に考えられる物質の候補はこんなにあるのであります。
- 素粒子
- フェルミ粒子
- クォーク: u · d · c · s · t · b
- レプトン: e− (電子) · e+ · μ± · τ±
- ニュートリノ(νe · νμ · ντ)
- ボース粒子
- ゲージ粒子: γ · ウィークボソン(W± · Z0 ) · g
- その他
- ゴースト場 ・ 荷電粒子
- フェルミ粒子
- 複合粒子
- ハドロン
- バリオン/ハイペロン 核子( p · p · n · n )· Δ · Λ · Σ · Ξ · Ω
- 中間子 π · K · ρ · J/ψ · Υ
- その他
- 原子核 • 原子 • 分子 • イオン
- 異種原子: ポジトロニウム • ミューオニウム • ハイパー核
- ハドロン
- 仮説上の素粒子
- 超対称性粒子
- ボシーノ: ゲージーノ(フォティーノ · ウィーノ · ジーノ · グルイーノ · グラビティーノ)
- ヒグシーノ
- ニュートラリーノ
- チャージーノ
- アクシーノ
- スフェルミオン: スクォーク · スレプトン
- ゲージ粒子
- 重力子 · Xボソン · Yボソン · W'ボソン · Z'ボソン
- 位相欠陥 モノポール · 宇宙ひも
- その他 アキシオン · ディラトン · ヒッグス粒子(H0) · タキオン · ステライルニュートリノ
- 超対称性粒子
- 仮説上の複合粒子
- 異種ハドロン
- 異種バリオン: ペンタクォーク · ダイバリオン •
- 異種中間子: テトラクォーク · ハイブリッドメソン · グルーボール
- その他 中間子分子
- 異種ハドロン
- 準粒子
- 励起子 · マグノン · フォノン · プラズモン · ポラリトン · ポーラロン
- (ニュートラリーノの表から作成)
決して目で見ることのできない物質と未知のエネルギーで、夜空一杯に拡がるこの宇宙の大半が満たされている。考えてみれば、なんとも不可思議であり、想像力を激しく刺激するのであります。
そして、思うのであります。同じことが私たちの意識の世界にもあるのではないかと。
私たちの意識の世界とは、実は大半が「無意識」の世界であることはよく知られている事実であります。しかしこれがなぜそうなのかは、誰も説明できない。
これがもし、私たちの意識の世界が宇宙の世界と同形であるとするならば、宇宙と同様意識することのできる(観測できる)世界はほんの数パーセントで、残り大半がダークマターやダークエネルギー同様、決して意識として顕在化されることのない世界でありながら、一方でしかし意識と言う世界の存在となりたちそのものを強く支配していると言うことであります。
具体的には、これも引用するとまた長くなるので割愛しますが、無意識の世界のエネルギーが人の進化の源になり、生命そのものの源泉がこの無意識世界のエネルギーによりもたらされると言うことであります。もっと個人的には「やりがい」や「気力」と言ったこともまた、同じ無意識のエネルギーにその源があるのであります。
かように考えると、また一つ、あらたな視点が見えてくるのであります。
それはすなわち、今まで無意識をいかにすれば意識化できるかばかりを考えてきたけれど、これはまったくもって無意味であるかと言うことであり、そうではなく「無意識」そのものをそのまま受け入れ、「無意識」がもつ強大なるポテンシャルエネルギーの世界に意識の世界の中心を置くと言うことであります。座禅であったり瞑想であったりは、すべてこのためのもの。
これが自然に、無意識に、できる。
このとき、人は、内なる世界に強大なるパワーを秘めることができるのであります。 KAI