今週の、TBS「夢の扉」はいただけなかった。
いまエコ発電として広く普及しているのが、太陽光発電。これに対して風力発電は、まったく普及していません。しかし、1日数時間、しかも太陽が出ているときしか発電できない太陽光発電に対して、風力発電はそうではない。晴れていようがいまいが昼夜も問わず、24時間風さえあれば発電できる風力発電には、次世代のエネルギー源としてきわめて大きな可能性をしめていると言えるのであります。
なるほど、従来の家庭用小型風力発電機には、プロペラの騒音問題、微風ではプロペラが回らない、逆に強風で過発電防止のためにプロペラを止める、といった問題があったのを、元山水電気の技術者から社長までのぼりつめた伊藤瞭介さん、これらの問題をすべて解決して本格的な事業化がいま目の前と言うところまできたのであります。数年前から叫ばれている地球温暖化に伴い、化石燃料を使わないクリーンエネルギーが注目されています。大規模な新エネルギー対策が進む中、家庭でも出来るクリーンエネルギーは浸透してきています。その代表格に太陽光発電があります。しかし、太陽光発電は日中でしか充電補給ができないという弱点がありました。
そこで、24時間充電補給が可能なクリーンエネルギーとして風力に目を向けた人がいます、ゼファー株式会社で社長を務める伊藤瞭介さんです。伊藤さんが開発に力を注いでいるのは超小型で発電力の大きいハイテク風車です。しかも、これまでの家庭用風力発電に比べて、音が静かという特徴もあるのです。ただ、風力発電にはどうしても越えられない大きな壁がありました。それは、風力発電にもかかわらず、強風になると耐久性の問題で停止しなければならないという点。伊藤さんはこの大きな壁を乗り越えて、本当の意味での24時間活躍できる小型風力発電装置を作ることができるのでしょうか。
(小型風力発電で、クリーンエネルギーを広めて行きたい ドリームメーカー/伊藤瞭介)
プロペラの騒音問題は、夜間獲物をねらうフクロウの羽に着目して、プロペラに筋状の空気の流れる起伏をつけることで消音に成功。微風ではプロペラが回らない問題は、一定間隔以上プロペラの停止状態になるとセルモーターが起動してプロペラを回すプログラムを組み込んだ。この仕掛けで、微風でもセルモーターで回り始めたプロペラはスイッチを切った後も勢いよく回り続け発電を始めることがわかった。
そして、強風問題。これにはブレーキングシステムを導入した。一定以上の風速になるとブレーキが作動して、固定のスピードで回って常時発電を続けられるようにした。
一見すばらしい技術のように見えるのですが、世の中には、もっとすごいことを考えつく人間がいるのであります。
東北大学の石田先生が実践しているネイチャー・テクノロジーを知って、新しい学問の形を発見した。その学問を見てみよう。Fよりhttp://ehtp.kankyo.tohoku.ac.jp/ishida/
地球の生き物を参考にして、その構造を真似した最先端の材料や物体構造で、人間に非常に有益な技術を探そうとする学問がネイチャー・テクノロジーである。江戸時代の本草学の現代版である。
この中から、ふくろうの羽を模した静穏な風力発電装置の羽や新幹線のパンタグラフを生み出し、かたつむりの貝で水で汚れを落とす外装材、洗面装置などを生み出している。
この次の課題がトンボの羽の構造を真似した風力発電装置を作ることだそうである。この風車の話が出ているサイトを見つけた。
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トンボ風車でCO2の削減! 2009年10月19日
http://blogs.dion.ne.jp/03capricius04/トンボは昆虫の中でも、飛行能力が大変優れていて、空中で静止したり、後ろ向きに飛んだり出来ます。こうしたことが出来るのも4枚の羽根をバラバラに動かすことが出来るからで、大変早いスピードで動かしているのです。また羽根の構造にもその秘密が隠されています。というのも他の昆虫とは違って、胸の筋肉で直接羽を動かすようになっており、1秒間に20回から30回ほど羽ばたき、速いものでは60kmから80kmもの速さで飛ぶトンボもいるそうですが、一般的には、時速20〜25kmくらいだそうです。それでも空中で静止したり、バックしたりできるのは、前後の羽根を別々に動かして、自由自在に飛ぶからです。
さらに安定した飛行が出来るのは、前羽根の動きを後羽根が追うような形で羽ばたくことで常に浮力を得ることができるようになっているのだそうです。またトンボの後足には羽根のスイッチのような役割もあって、後足が棒などにかかると感覚毛から信号が胸の筋肉に伝わり羽根が止まり、後ろ足が離れれば羽根が動くというように大変上手くできているのです。ちなみに棒などに留まって周りに危険がないとわかると羽をぐっと下げるので、羽根を下げていたら安心して休んでいると言う証拠でもあります。
このトンボの羽で風車を作りたいと研究している人がいるのです。小型で低コストの羽根ができると言うのです。しかも風速1kmでも風車が動くのです。今までの風車は風速が5メートル以上なければ羽根が回らなかったのですが、これなら風の弱いところでも風車が建設できるわけで、建設場所の制約を受けにくくなります。反対に風速が30mになるとその風車は速すぎて壊れてしまうそうです。実際の風車はそうならないように回転が遅くなったり、止まったりするようになっていますが、トンボ風車はそれでも壊れずに回るそうです。
風車を作るとコストがかなりかかりますが、例えば100万円かかっていたものが1万円で出来ればそれをたくさん作ったほうが安くなると言います。と言うようにトンボ風車を使ってCO2を削減しようとしているのです。今回のCO2を25%削減するというのは今までの発想のままでは出来ない数字だと言います。
【トンボの羽根】
この羽根を航空力学や風力発電に利用する可能性が研究されている。もし風力発電に生かせるなら、CO2排出を25%削減できる、という。
トンボの羽根は、実は航空力学の先端機能を備えている。表面の凹凸が気流に上手く乗るよう生まれながらに設計されており、昆虫のなかでも最速の飛行力を持っている。例えばトンボの羽根を応用して風力発電の模型を作ると、風速1mでも徐々にスピードが増し、羽根がどんどん回る。同様に比較するためにつくった一般的な模型は、風速1mでは動かないばかりか、強い風で回ると羽根が折れてしまう。しかしトンボの羽根のほうは、いくら強く回転しても折れない。
(ネイチャー・テクノロジー)
ここにあるように、トンボの羽と同じ形状をしたプロペラは、なんと風速0.8m/sでセルモーターも何もなしで自然に回り始めたのであります。
しかも、この形状のプロペラは、強風になればなるほど回転数が一定の回転数に収束すると言う。まったくもってセルモーターも、ブレーキングシステムも、何もいらない、理想的プロペラなのであります。
そもそもトンボの羽の形状って、いったいどんなものか、わかりますでしょうか。それは団扇と扇子の違いであります。まさに扇子状の、プレーンではない折れ折れのプロペラこそ、無限の可能性を秘めていたのであります。
これを航空機に応用できれば、従来の数倍程度の推進力を持つプロペラ飛行機も夢ではなくなります。
まさに、トンボの羽のイノベーション。こちらのほうこそが、「夢の扉」なのであります。
それにしても、TBS。このトンボの羽の風車の話は、昨年から何度もメディアで取り上げられているお話。にもかかわらずなんで?なのであります。
このあたりの事情に多少察しがつく、週末テニス。
ヒントは、政府からの資金が出たのですが、今週はお天気晴朗、波静か。であるからして、土日同じメンバー。いまやレギュラーメンバーとなったネモトくん。月曜から神戸のトーナメント本選出場のため、日曜のテニスの後、車で神戸に向かう。
長い長い道のりを少しでも縮める、新名神の利用を薦める。もちろんこれは、先々週のKAIの大阪往復の成果なのであります。
と言うことで、土曜、6-1、4-6、0-6、2-2と、相変わらずネモトくんから1勝を取れない。同じく日曜も、6-1、2-6、6-7(3-7)と第3セット、惜しくもタイブレークの末に敗れる。プロ選手であるネモトくん、ネモトくんに勝てなくなってきたのも、これだけ彼の本気度が、上がってきたからであります。これもまた佳し。プロはアマチュアを、決してなめてはいけないのであります。 KAI