マットペインターとはエンターテイナーであった

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マットペインター。これまた、テレビからの情報でありますが、世の中いろんな仕事があるもんであります。

マットペイント(matte paint)はSFXのひとつで、実写映像と背景画を合成する技術のこと。または、その描かれた背景。

マットペイントを描く人間をマットペインターと呼ぶ。有名なマットペインターにはピーター・エレンショウ、ハリソン・エレンショウ、マイケル・パングラジオ、渡辺善夫、上杉裕世らがいる。
マットペイント、Wikipedia

この上杉裕世くん。マットペインターとして活躍中と、テレビに登場。と思いきや、テレビ登場は、ずっと昔の1987年。

上杉 裕世(うえすぎ ゆうせい、1964年11月29日 - )は、アメリカ合衆国で活躍する日本人のマットペインター。武蔵野美術大学油絵科卒。

  • 1964年‐広島県に生まれる。
  • 1985年‐マットペインターのロッコ・ジョフレに師事
  • 1987年‐アメリカ合衆国に渡り、師のジョフレのスタジオに勤める
  • 1989年‐ILMに入社。以後数々の映画作品のマットアーチストとして活躍している。
『欽ちゃんの仮装大賞』に出場したことがあり(第21回、そのときのネタは「カブトムシ対クワガタ」)、見事優勝、賞金100万円でアメリカに渡った。1990年の『ダイ・ハード2』のラストシーン(エンドタイトル直前)の飛行場のマットペイントを手がけ有名となった。左利きである。
上杉裕世、Wikipedia
いやはや、これ観てましたよ。なんとあれから23年。同時代を生きていると思うと、感慨深いものがあります。KAIもいろいろありましたが、裕世くん、賞金そのまま持って渡米。以来、大活躍です。

受賞 [編集]
エミー賞ビジュアルイフェクツ賞受賞(『インディ・ジョーンズ/若き日の大冒険』)

主な作品 [編集]

  • 『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』
  • 『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』
  • 『ゴーストバスターズ2』
  • 『ダイ・ハード2』
  • 『ジュラシック・パーク』
  • 『フック』
  • 『インディ・ジョーンズ/若き日の大冒険』
  • 『フォレスト・ガンプ/一期一会』
  • 『マスク』
  • 『スポーン』
  • 『スター・ウォーズ三部作 特別篇』
  • 『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』
  • 『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』
  • 『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』
  • 『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』
  • 『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』
  • 『アバター』
上杉裕世、Wikipedia
なんとアバター以外、全部観た映画ではありませんか。

冒頭の番組で紹介された、ダイ・ハード2のエンディングシーン。彼の描いたマットペイントには、飛行場一面に駐機している飛行機やそのまわりの救急車の側面に、そこらじゅう小さく「ケロケロ」とイタズラ書きされている。まことに映画とは、細部に拘らないのであります。

それにしても、この『欽ちゃんの仮装大賞』優勝賞金でもって渡米したエピソードは、実に面白いし、興味深いものがあるのであります。

もちろん、才能ある裕世くん、万一優勝を逃したとしても、工面してアメリカに渡っていたことは、まずまちがいありませんが、それでも彼にとって、『欽ちゃんの仮装大賞』には大きな意味があります。

それは、エンターテインメントとは、なんであるか。「仮装大賞」での「カブトムシ対クワガタ」と言う「一発芸」こそ、彼が全身の生身の身体と言う「肉体」で理解した「エンターテインメント」の「本質」であったわけです。

ここで身体全体で理解したことが、マットペイントそのものの中に生きている。つまりはそう言うことなのであります。主な作品すべてが、KAIの記憶の中に鮮明に残っているのも、なるほどうなずけるのであります。

なにごとの「本質」も、身体と言う「肉体」でしか理解できないものなのであります。 KAI