だからカラダはダンスするだんす、シェー!

  • 投稿日:
  • by

目はだまされるし、言葉はウソをつく。だからカラダなんだと、近藤良平が言う。

コントや人形劇を交えた舞台で人気の男性だけのダンスカンパニー・コンドルズを主宰する振付家・ダンサーの近藤良平さん(41)。『サラリーマンNEO』のテレビサラリーマン体操の指導役や、多くのCMやミュージカルの振り付けなどでも知られています。
近藤さんは、大学の体育の必修授業でダンスと出会って以来、カラダで表現する活動を続けてきました。
近藤さんはなぜダンスにひかれたのか?全国各地で開くワークショップを通じて私たちに何を伝えようとしているのか?母校・横浜国立大学とコンドルズを立ち上げた東京・新宿区のダンススタジオで聞きました。
今回は、東京アナウンス室が制作しました。
(ホリデーインタビュー、「カラダに聞いてみよう」〜振付家・ダンサー 近藤良平さん〜、2010/01/11 06:30〜06:53、NHK総合)

おなじみのホリデーインタビュー。久しぶりに観た今朝も、間違いなくこれはヒットです。

目も、言葉も、これはすべて前頭葉。前頭葉が、結果に過ぎないと気づいた瞬間が、それがあなたの進化論の始まり。目ではない、言葉ではない、カラダがすべてのダンスこそが、あなたの真の心の思いを解放し、真の心の有り様に気づくことができるのだと、近藤は言う。

なるほど、心とは、脳でも言葉でもなく、カラダ全体の中にあるんだと言うこと。つまりは、心とカラダは一体であり、心の有り様は、ダンスと言うカラダを通して表現し解放することができるんです。

KAIの朝の散歩、週末テニス。ダンスではないけれど、すべてが、そのままKAIの心の有り様だったってことです。すごいね!

そして、もう一つ。この後のNHKニュースもすごい勉強になった。

一つ目は、NHKホリデイインタビューで紹介された、福島大学陸上部監督川本和久氏の話。

北京オリンピックでは、日本は陸上女子1600メートルリレーに初めて出場を果たしました。
4人の選手はすべて、東北の国立大学、福島大学の学生と卒業生でした。
川本和久監督(50)が、雪の中で指導を始めて24年。
雪国、有力選手が集まりにくいといったハンデを克服した背景には、カール・ルイスのコーチに学んだ「速く走るための理論」と川本さん流の学生との向き合い方がありました。
「ここから世界を目指せ〜福島大学陸上部監督 川本和久さん〜」

彼が、米国に留学中、カール・ルイスのコーチから言われたことです。

なんならカールに2メートル後ろからスタートさせようか?

川本が、もうしっかり走る技術について学んだ後、カールのコーチに向かって、肉体的なハンディーを口にした時です。みな公平にスタートラインに立っているんだよ、君(川本)は、スタートする前からすでに2メートル後ろに立っているんだ、と指摘されたのでした。

そうか。そうか。そう言うことか。

川本は、気付きます。どんな環境であれ、どんな肉体であれ、みな同じスタートラインに立っている。心理面ですでに後ろに立っていては、勝てる勝負も、絶対に勝てない。

目覚めた川本は、帰国して、すぐに実績を出します。その一人の、100m日本記録保持者、雉子波(きじなみ)秀子。のちに川本は、雪の降り積もった競技場で一人黙々と雪かきして練習を続ける彼女から、コーチとは何かを教えられることになります。

雉子波が大学卒業後小学校教員をしながら選手を続ける内、壁にぶつかり、悩み続けます。もう止めようと決心して、川本の元を訪ねます。ここで彼は、ひたすら雉子波の話を聞き続けます。コーチとは、選手にとって技術を教える存在だけであってはいけない。コーチは常に選手を励ます存在でなければいけないと、川本はここで初めて教えられたのでした。

この時川本は、福島の街明かりが見渡せる高台に行きます。視界に拡がる街明かりの、一つ一つの明かりの中に、家庭があり、一人一人の人生があることに、初めて思い至ります。まさにKAIが、「大気」から「気分」に目がいって初めてものごとの本質が理解できたようにです。

雉子波と同い年の女の子たちは、彼女が一人雪かきしながら練習をしている時に、着飾って暖かい部屋の中で彼氏と食事をしている。雉子波の人生。もくもくと雪かきを続ける彼女の姿が瞼に浮かんで、川本は涙が止まりませんでした。なにがあっても彼女を支え続けようと、川本は決心します。
ものごとの本質を理解すれば君は勝てる

ここで取り上げた川本教授が、またまたスゴイいことをやっているようです。

彼は、陸上選手のACTN遺伝子の型に注目し、短距離と長距離、どちらに向いた選手であるか見分ける方法を発見したと言うのです。

大学の所属する選手のACTN遺伝子をすべて調べて、TT型の選手とCC型の選手にそれぞれ100メートルを連続5回走らせた結果、この二つの型の間に顕著な違いが出てきたのです。

それは、CC型の選手は、100メートルを繰り返すと順番にタイムが落ちていくのに、TT型の選手は、これが落ちない。つまりTT型は長距離に向いているんだと分かった。

この結果を受けて、今まで短距離選手だった一人の女子選手を、まったく準備もなく全日本の800Mに出場させたところ、なんと優勝してしまった。しかも、最終200メートルのラップが北京オリンピックの800Mの金メダリストとまったく同じであった。

いやはや、これまたなんともすごい。

それにしても、NHK。まったくもって、勉強になります。授業料(受信料)を払っても十分元を取らせていただきました、です。ハイ。 KAI