なぜ曽野綾子を日本郵政の取締役なんかにしたのか、やっとわかった。
この公聴会で聞いた話を、さっそく新聞の自分のコラムを初めとして盛んに書き始めた。さすが作家だけあって、それは、民営化前は、まるで三丁目の夕日のような光景だったそうな。日本郵政は20日、郵政民営化見直しに関する公聴会を高知市で開催した。会には、作家の曽野綾子氏や、入交グループ本社(同市)の入交太郎社長ら社外取締役が出席し、利用者らから意見を聴いた。
曽野氏は「すべてのことは知ることから始まる。忌憚のない意見を聞かせてほしい」とあいさつ。入交社長は「郵政のネットワークは血管のようなもの。つぶれると末端である地方が駄目になる」と話した。
20人の参加者からは「分社化で縦割りが進み、不便になった」などと、民営化後の問題を訴える声が相次いだ。
日本郵政は、公聴会を見直しに伴うサービス向上や業務改善に役立てる。高知市を皮切りに、来年1月14日に京都府福知山市、同月15日に愛知県豊橋市、同月20日に新潟県加茂市で開催する予定。
(高知で郵政見直し公聴会 曽野綾子氏ら出席)
しかし曽野さん、こんな光景、KAIの田舎では郵政民営化前のとっくの昔からなくなっているのですよ。
そういえば、彼女が以前書いていた、海外の彼女の別邸にできた大きな蜂の巣の縁起かつぎのお話。日本では知らないと書いていたけど、KAIの田舎では有名な話。
これらに共通するのは、曽野さんが、日本社会にまったく深く関わっていないってこと。こう言う人に、郵政民営化阻止のプロパガンダをやらせるにはもってこい。
さすが、やることがえぐいわ。
とは言え、これがインターネット社会では、まったく通用しないんですよ、斎藤くん。
ちなみに先の曽野さんのコラムとは、産経新聞のもの。ところが多くの他の記事と違って、曽野さん著名の文章は一切ネットには掲載されない。おまけに産経新聞読者とはこんなプロパガンダになど惑わされない賢明な読者が大半です。
それにしても思うのは、言論の自由が保障された国で、いい年こいた作家が政治に口を出してろくなことがない。
小泉・竹中批判が、惨い。「売国奴」よばわりまでする奴輩がいるが、こんな年寄りの作家までもが、「米国陰謀論」と言う週刊誌ネタにふりまわされるとは、世も末としか言いようがない。
一体全体、なぜこんなことになってしまったのか。このKAIと同じ疑問を持つ人が、ここにもいました。−−自民党が凋落し始めた時期は
なだ (1971年の)ニクソン・ショックで、変動相場制に突入してからですね。米国はドルのインフレで起こる経済危機を世界に振り向けることができるようになった。だから、日本政府は米国べったりにならざるを得なくなってしまった。最近の郵政民営化にしても、米国からの圧力が遠因でしょう。西川(善文・日本郵政社長)という人は銀行員時代、米国の銀行に利子を保証して債権を買うと約束した。誰が彼を郵政のトップにして喜ぶか。米国しかない。
−−小泉政権から麻生政権までを振り返って
なだ 小泉純一郎元首相は米国依存症でした。安倍晋三元首相、福田康夫前首相は、何か本当に大きな問題にぶち当たったわけじゃないのに、政権をほうり出してしまった。ある意味で、元首相の大平正芳氏や福田赳夫氏は哲学を持ってました。人気がなかったけれども、最後まで頑張りましたよね。
(【話の肖像画】老婆心ながら…(中)精神科医・作家 なだいなだ(80))
(小泉・竹中批判の不快と克服)
なだいなださんも曽野さんも、「晩節を汚さず」と言う言葉をぜひとも噛締めていただきたいものであります。 KAI
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