「思い」の力とは、「思い」を伝えることと週末テニス

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稲盛和夫。彼のこの話を、KAIはいままでいったい何度聞いたことでしょう。

 京セラを創業して間もない頃、松下幸之助さんが京都に講演会に来られた。ぜひ話を聞いて聞いてみたいと駆けつけましたが、既に満席で、出入り口に立ちながら聞きました。
 印象的だった話が、有名な「ダム式経営」です。事業がうまくいった時にはそのお金をためて、次の不況に備えるような余裕のある経営をすべきだという話です。
 講演が終わり、質疑応答です。ある中小企業の社長が立ち上がって、「余裕のある経営は、全くその通りだが、余裕がないから困っているのです。どうすれば余裕を持てるんですか」と聞いた。会場の皆が「そうや、そうや」と言わんばかりに拍手をしました。
 それに対して、幸之助さんは一瞬黙って下を向いて、すっと顔を上げた。そして一言。「いや、そう思わんといけませんな」。
 具体策を聞きたかった会場は、期待通りの答えになっていないからか、苦笑が起こりました。
 しかし、私は幸之助さんの言葉に、思わず「そうだ」と感じました。たとえ経営が苦しくても、打開策は自分で考えるしかない。まずは、自分の今の惨めな経営状態、余裕のない経営状態を変えないといけない、と強く思わなければ、打開策が生まれるはずはないと教えられました。
 この「思い」こそが、企業の永続を考えた時に、最も重要な要素となるのです。
(日経ビジネス、賢人の警鐘、「日本的経営」再考−「思い」をもっと伝えよ、稲盛和夫(京セラ名誉会長)、2009/10/5、p.116)

週末、ポストに入っていたいつもの日経ビジネス。ぱらぱらとページをくっていたら、この記事が目に。

いつもいつも思うんだけれど、ほんと、人と人との出会いとは、なんとも不可思議であり、運命なんだとしか言いようがない。稲盛にとって、この幸之助との出会いがなければ、一介の中小企業のオヤジで終わっていたかもしれない。それが稲盛が、何十回いや何百回と繰り返し持ち出して話すこの出会いを境として、彼の人生は大きな飛躍をとげることになるのです。

稲盛は、なぜこの話を、何度も何度も繰り返すのか。いまやっとそれがわかった。この繰り返すことにこそ、「思い」の力の本質があるからなんだと。「思い」の力とは、繰り返し「思い」を伝えることなんだと。

 私もそうですが、多くの人は「若い世代に任せる」とすぐに言ってしまう。世代交代はもちろんその通りなのですが、先輩・先達として若い世代に「思い」を伝えないといけない。
(日経ビジネス、賢人の警鐘、「日本的経営」再考−「思い」をもっと伝えよ、稲盛和夫(京セラ名誉会長)、2009/10/5、p.117)

ありがたきかな。今やるべきことは何か、思わぬ形で啓示があった。なるほど、繰り返しこの「思い」を伝えなさいと。

もはや躊躇してる場合ではないんですよの、週末テニス。

土曜の朝、直前の天気予報がまるであたらない。気持ちいい晴れ間の中の秋の陽射しから一転、出かける頃には、なぜか曇り空に。おまけにコートに向かう途中からぱらぱらと降ってきた。しかし心配するほどの雨脚ではない。

と言いながら、ゲームを始めた直後からけっこう強く降り出した。もちろんこれで止めようと言う人は、誰もいない。O谷さんの負傷が長引いて、本日はサコタくんとネモトくんのダブルコーチ。Y木さんとペアを替えながらの結果は、4-6、6-1、7-5、1-2の2勝2敗。雨もほどなくしてすっかりあがった。サコタくんとのコンビネーションもだいぶ慣れてきた。万事視界良好。

日曜、天気良好。引き続きO谷さんの替わりにネモトくん。日曜テニスに、ネモトくんが参加するのは初めてかもしれない。M田さんが入って、この組み合わせは史上(ちょっとオーバーなんだけど)初めて。しかしこれがよかった。これだけで、すべてが変わって、最高に面白い試合の連続。結果も、6-2、1-6、7-6(7-3)、2-1の、3勝1敗と絶好調。

やっとやるべきことが見えてきたと言うことです。ひたすら邁進あるのみ。 KAI