「安さ」は力だ(2)

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昨日書いた、

しかもこの利益は、利益を生むために下請けや仕入先を泣かせたりするわけではない。長年にわたって、地道に利益を生む「仕掛け」を築いてきたからこその利益であり、「安さ」であるわけです。
「安さ」は力だ

この「仕掛け」が早速明かされた。

■リスクは自ら取り込む

 −−大不況で多くの企業が苦しんでいる中、大きな利益を出しています

 似鳥 出すんじゃなくて出ちゃう(笑)。あんまり出すと、次の年が大変になるから抑えようとしているんですけどね。

 −−うらやましい

 似鳥 みんなリスクを外に出そうとするでしょ。でもそうじゃない。リスクを自ら取り込むんです。ウチは原材料の調達から商品企画、生産、お客さまの手元に届けるまですべて自分でやっています。世界中から一番安くて適正な品質の材料を見つけるのも自分なら、輸送に使う年間8万コンテナの船の手配も自分でやる。商社を介さないからコストも必然的に安くなります。
【話の肖像画】安さが暮らしを変える(中)ニトリ社長・似鳥昭雄

なるほど、これは要素技術のモジュール化による価格破壊を超えて、システムインテグレーション自体を社内にパッケージングしてしまったと言うわけです。

これが「安さ」を追求するニトリの経営哲学から生み出されたものであることは、間違いありません。

すなわちこれは、企業価値の源泉がこの経営哲学にあることを、如実に示すものです。

企業のみならず、国家にとっても、いかにこの「哲学」、「価値観」が重要であるかを、指導者は思い知る必要があります。 KAI