ようやく、想定どおり、GMが破綻した。
これに大統領就任直後のオバマがどう応えるか。世論は追加融資反対が70%。当然破綻処理しか手はありません。しかし富士のすそ野のように拡がる関連産業の雇用に与える影響は甚大です。一筋縄ではいかない。
破綻させた上で2社を合併させ再生させる。これを関連産業に拡げて適用する。これしかありません。就任早々、オバマ政権の手腕が試されることになります。
(ビッグ3を救うべきか、見捨てるべきか(2))
ちょうど半年前のエントリーですが、いかに破綻させるか、まるまる6ヶ月かかったってことです。
さて、これからが再生本番。オバマは早期の再建を実現させると言明していますが、果たしてこの実現性やいかに。
これを占う上でヒントになるのが、オバマの経済対策の要の一つであるグリーン・ニューディールとの関わりです。
寺島 今、若干かかわっているプロジェクトに「プラグイン・ハイブリッド」というのがあります。要するに車自体が発電機で、走っているうちに蓄電して、その蓄電したやつのコンセントを電源として利用するって話。
プラグイン・ハイブリッドは始まっている
寺島 アメリカのようにめちゃくちゃ広い国、送電線をものすごいコストを掛けて引かなきゃいけないようなところにとって、例えば別荘地なんかに週末に行って、電気なんか引いてなくても、ぱこっと車からコンセントをつなげば、逆に48時間ぐらい電力を供給できるというもの。
―― なるほどね。それで「プラグイン」。
寺島 うん、つまり小型の発電機を持って運転して動き回っているような状況になって、それが分散系のいわゆる電力供給を支え、分散系の情報システムを支えていくという、そういう時代をイメージしないと。一昔前のアメリカをイメージしていたのでは、とらえきれなくなるのではないのかという感じがするんだよね。
―― 重厚長大はリスクも大きいしね。自分自身、変な話ですが、車のシガーライターからパソコンを充電しながら、あちこちで原稿書いたり音符打ったりしていますから、出先で。
寺島 あなたなんかはライフスタイルの中にそれがもう、身についているようでしょ。
(オバマ「グリーン政策」は「IT革命」を超えるか?常識の源流対論・寺島実郎 その1 5/5ページ)
今年2月のエントリー果たしてパラダイム転換となるやいなやで取り上げた記事ですが、GMの車を、この「プラグイン」で再定義することによって、まったく新しい付加価値をつける。
つまり今後アメリカ中のビルや自宅の駐車場に、車の電気エネルギーの取り込み口の設置を義務付け、企業や家庭の電気消費量の一定割合以上をこの「プラグイン」でまかなうように変えていくと言うものです。
これであれば既存のガソリン車のままでも対応可能であり、「プラグイン」との相殺でガソリン代は大幅に節約できることになる。
なんでもありの、アメリカ。これくらいのことを考えた上でのGM再生と、KAIは読みます。 KAI
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