そう言う問題ではないんですが

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ZDNetは、ここの愛読していたエンタープライズニュースの読み方と言うブログが終了してしまって以来、訪問することがなくなっていたのですが、久しぶりにこのブログの執筆者であった飯田哲夫氏の文章を発見。

「人月ビジネス」と「パッケージビジネス」はどっちが得か

この飯田さん、KAIのテニス同様、釣りの話になると水を得た魚。しかし、今回は、丘に上がったカッパ。このコラムではお皿の水が枯れた(釣りの話がご法度)としか思えない。

なんの話かといえば、飯田さんが「人月ビジネス」と「パッケージビジネス」をくらべて議論しているけれど、KAI的には、同じ魚を売るにしても魚屋と寿司屋をくらべるくらい、まったく別の商売のお話。

もちろん飯田さん、「ビジネスモデルが全く異なる」と書いてはいるけれど、そもそも「どっちが得か」を較べるような話ではないと言うことです。まさに魚屋と寿司屋、どっちが儲かると議論しても、なにも始まらないのと一緒です。

そしてもう一つの大きな問題。

 こうして見ると、受託開発単価から逃れるために、安易にパッケージビジネスへ走ったり、あるいはその新しいデリバリーモデルであるSaaS型ビジネスへ走ることが解決策につながらないことが判る。

SaaS型ビジネスを、単なるデリバリーモデルの異なるパッケージビジネスの亜種とみなしていることです。

iTunesによるiPhoneアプリの販売ならまだしも、SaaS型ビジネスは、パッケージビジネスとはまったく異なるビジネスモデルです。これはGoogleも立派なSaaS型ビジネスの代表ですが、このビジネスのどこをとってもパッケージビジネスの影も形もないことからも明らかなことです。

まさかデータセンターにあるサーバー上でパッケージソフトを使わせるホスティング型ビジネスまでSaaS型ビジネスに含んで考えてはいないと思いますが、SaaS型ビジネスの最大の要件とは、「ブラウザ」を利用したアプリケーションサービスであることです。

そして、このビジネスモデルしかソフトセクターの生き残る道はないと言うのが、長年ずっとKAIが主張してきたことです。「人月ビジネス」も「パッケージビジネス」も、すでにその役割を終え、いずれにも未来はないことを思い知ることこそ肝要であり、まずはすべてがそこから始まるのです。

では、SaaS型ビジネスに、いかに取り組むべきであるのか。これはすでに何度もここで述べてきました。ここでひとつだけ注意するとすれば、SaaS型ビジネスは決して一つだけのビジネスモデルではないと言うことです。

ここにこそ、まさに経営者の知力が問われているのです。

KAIは、もう二度と「人月」と言う言葉も聞きたくないし、「人月」経営者にはとっととソフトセクターから出て行って、マンパワーセクターでのほほんと暮らしていただきたいと、切に願っております。 KAI