いったいいつのころから、人を助けることの意味を軽んじるようになったのでしょうか。
金融一般にかかわらず「職分」とは、そう言うことです。金融一般に携わる者の「職分」とは、何か。
それは、「人を助けること」以外、ありえません。
いかなる仕組みを導入しようが、それはかまいません。それによって、「人を助ける」ことができるなら、その仕事の意味は、あります。今、この金融危機の当事者である者たちが、この原点に立ち返らない限り、あなたがたを誰も許すことはありません。
(職分を知る)
そしてこれをもっとも理解した人が、ここにもいました。
マイクロソフト社の創設者であり、ソフトウエア界における技術革新をリードしてきたビル・ゲイツ氏が、53歳という若さで経営の第一線を退き、「ビルとメリンダ(夫人の名前)ゲイツ財団」の活動に主軸を移した。(中略)
2008年11月、五井平和賞(1999年に五井平和財団が創設)の授賞式と受賞記念講演のために来日したゲイツ氏は、財団の目的や活動について次のように語った。
(中略)
ゲイツ氏の講演やその後のトークセッションを聞き強く感じたことは、一見相反するように見えるITビジネスと慈善事業を、明確なビジョンと希望を持ち、しかも楽しみながらやっているということである。その根底には「他を助けることは、人間の本性だからだ」という哲学がある。
(産経新聞、正論、ゲイツ氏の精神と日本の心、筑波大学名誉教授村上和雄、2009/1/28、p.13)
今人類共通に降りかかる災難と戦うためには、これに一国内はもとより世界中の人々が心を一つにして立ち向かう以外にはありません。「他を助けることは、人間の本性」と言う強烈なメッセージにこそ、その心を一つにする力があると、KAIは強く感じます。
世界で困っている人、恵まれない人に自分でできる範囲で手をさしのべようではないか。他の人々に役立つ喜びは、人間の本性に含まれており、心躍る経験である。
(同)
いまこそ視点を大局に置けと言うことです。 KAI
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