ウィンブルドン開幕(2)

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長く、すべてがもの凄い試合だった。

それは日曜の夜ハイタイドの10時過ぎに始まった。カウンターで目を覚ました12時時点でフェデラーが4-6、4-6の2セットダウン。このあと家に帰って一旦ベッドに入って3時まで仮眠。起きてテレビを点けると7-6と1セット挽回している。第4セットも7-6でフェデラー。2セットオール。このままファイナルセットにもつれ込む。ずっとサービスキープで来て7-7でフェデラーのサービス。しかしこれをブレイクされて7-8。絶体絶命のピンチ。すでに時刻は午前5時をまわった。

そして、ナダル。これを確実にとって、念願の初優勝。

それにしてももの凄いラリーの応酬。もの凄いサービスともの凄いリターンの応酬。こんな凄い試合は、そう見れるもんじゃありません。

すべてナダルの、打倒フェデラーの執念以外の何者でもない。3年連続の決勝対決。20歳から22歳になったナダルが5歳年上のフェデラーに挑んで、やっと3年目にして栄冠をつかんだ。確かにナダルは、進化した。対する、122年ぶりと言う大記録である6連覇のかかった、追われる立場のフェデラー。

今朝の壮絶な戦いの結末は、二人の実力の差によるのではなく、単純に二人のこの立場の違いだけ。

フェデラーからすれば、このナダルのあまりのしつこさに対する苛立ちが、6連覇達成の夢を、ほんのわずかに狂わせただけ。

人生もビジネスも同じかもしれない。このナダルの「しつこさ」こそ、既存環境と言う現状打破のキーワードのような気がしてきた。 KAI