もう20年以上前になるけれど、K村くんと言うプログラマがいた。彼のプログラムの仕様を理解する方法が特殊で、普通の人間なら簡単な絵を描いて説明すれば一発でわかる仕様が理解できない。替わりに絵ではなく文章にすると(文章にするのは大変なんだけどね)、これが面白いように正確に理解する。
何がいいたいのかといえば、人のコミュニケーションの方法には得手不得手があることをこの時初めて理解した。
営業と言う仕事は、コミュニケーションの塊みたいなもんで、その方法にも得手不得手がおおいにある。初対面の相手や、目の前にいない電話越しの相手に、営業がなにがしらのものを伝えることは、営業の仕事の基本中の基本、営業のイロハです。
これが意外とできない。いわゆるこちらの意志を伝えることが不得手なのです。
例えば私たちのASPサービスは、完全なオンラインサービスであるにもかかわらず、やれ営業に事務所に来て説明しろとか、本番稼動まで月額料金を払わないとか言う、私たちのサービスを完全に受託請負のサービスと勘違いしている顧客に対して、これが間違いであると営業は言わなければいけない。
もちろん営業は、こう言う勘違いした顧客に文句を言うのですが、これがいけない。
顧客に「サービス規約」なるルールを一生懸命説明しはじめるのです。こう「ルール」に書いてありますと。こういった営業の欠点は、実は本心が「受託営業」にあるのです。別に本人が面従腹背しているといっているのではありません。営業担当者の無意識の中に、いままで経験したことのないマクドナルドやセブンイレブンと言うコミュニケーションの方法を、受け入れることができないために、本音の営業ができないのです。
コミュニケーションとは、共感です。
営業のコミュニケーションも、顧客の共感がすべてです。
顧客の共感を得る方法を持ち合わせていない営業マンは、営業ではありません。単なる事務員にすぎません。現場は教訓の宝の山です。 KAI
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