松下幸之助の言葉(32)

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いよいよ連載最終回。

幸之助が昭和の時代とともに生きたことを象徴するかのように、昭和天皇崩御からわずか3ヶ月余り、1989年4月27日10時6分、幸之助は大阪守口市松下記念病院でその生涯を閉じます。享年94歳でした。

大正と言う時代は、大正15年(1926年)その年も押し迫った12月25日に終わり、昭和へと続いていきます。従って昭和元年は1週間しかありません。ちなみに昭和の終わりが64年1月7日で、昭和と言う時代は初めも終わりも1週間しかないと言う面白い符合の時代でありました。
松下幸之助の言葉(12)

以前にこう書いたように昭和と言う時代は、不思議な符合の時代でした。この昭和と言う時代の道を、幸之助は起点から終点までただひたすらてくてくと、そうてくてくと歩き続けたのです。

今回のこの連載を読んでの感想は、人生とはまことに淡々としたものであることです。

もちろんその道程で波乱万丈紆余曲折あるにせよ、ただひたすら人生と言う道をてくてくと歩み続けることしか、人の生きる道はないことを痛感したのでした。

一時は最悪の選択さえ考えましたが、神が見放すことはありませんでした。

いまほど人の善意を感ずるときは、ありません。てくてく歩く人生の中の、いま大きな曲がり角、岐路に立っています。この善意を信じて、ひたすらてくてく歩むしかありません。 KAI