気持ちいい、週末テニス

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まことにお天道様の配剤は、心憎いばかりです。

土曜テニスの後半にちらつきだした雪が、夜半に本格的に降って、日曜テニスのコートは午前中凍結して使えない。しかしこちらは12時からだから、溶けた雪と氷で洗浄されたピカピカのコートで、極楽テニス。

空気も冷たく、澄んでいるせいか、ボールがよく見える。結局、ボール相手のスポーツは「目」。つくづくこれを感じる。

昔学生時代、草野球のチームに所属していた。面白いようにホームランを量産して、毎週ホームラン賞のコーヒー券がたまりにたまって、半年間喫茶店のコーヒー代を払わずにすみました。

それから30年、老眼鏡のお世話になるようになって、立場は選手から監督に。

しかし、以来ノックだけでなく代打で出ても、ボールが芯に当たらなくなってしまった。ボールの縫い目どころか、ボール自体がよく見えない。見えないからボールが思ったように当たらない。

これは致命的です。これがわかって、草野球から引退を決める。ホント。

しかし、テニスは別。丸いバットと違って、テニスラケットはフラットで、しかも20数センチもの幅があります。多少の誤差と言う範疇であります。

それでも、「目」はきわめて重要です。最後までボールから目を離さない。調子がおかしいなと思ったら、すぐこれで調整しなおす。覿面に戻ります。

そんななかで、結果は6-4、7-6、1-2の、2勝1敗。

ボールが見えると言うことはすなわち、ミスをしないと言うことです。

ほとんど同じ相手と、毎週毎週、十年以上もの長きに渡って、ゲームを繰り返して、一体何が面白いのかと訝しがるかと思いますが、であるからこそ、技術を超越した、ある意味「かけひき」がゲームの勝敗を決します。

リターンのポーチを警戒しすぎてサイドアウトする、ポーチに出た後ろを華麗にパッシング。みなかけひきです。ここでミスをしたほうがゲームを落とすことになるのは火を見るより明らかです。

今日の2戦目も、これ。5-0まで一方的に相手のミス。6ゲーム目、相手方のサーブ。デュースを10回近く繰り返すうちに相手のミスが減って、こちらのミスが目立ち始める。結局これをキープされて、流れは一気に相手方に。あれよあれよと言う間に5-6となって、相手のサービス。これをキープされれば万事休す。

しかしここからが、いつもと違う。

気を理解すれば、いま何をなすべきかが瞬時にわかる。うまく仕掛けて相手のミスを誘うことに成功。6-6のタイブレークに持ち込んで、これでやっとペースを取り戻す。7-3と硬気にタイブレークを制しての貴重な勝利。いやいいゲームだった。丸1時間のゲームは期せずして死闘となった。

このあとのアンジェロの生ビール、ハイタイドのマティーニのなんと美味いことか。

いよいよ明日が連休最後の日。これまた朝一番からオフィスに出て、レポートを書き上げなければ。このところこれも天の配剤か。重要なレポートを作成しなければいけないときは、決まって三連休が来る。

ちなみに土曜テニスは、2-6、5-7、6-1と平凡な結果に終わる。 KAI