夢のベルエポック(4)

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あるウチダファンは、先生は当たり外れがあると言う。その中でここ2回の人生はミスマッチ親族の基本構造の二つのエントリーは、秀逸の極みです。こんなすばらしい話を、「タダ」で読むことができる社会は、まさに夢のベルエポック以外何者でもありません。

そして手元に夢のベルエポック本ウェブ時代をゆくがアマゾンからさきほど届いて、読み始めた。最初の1ページの書き出しがすばらしい、KAIはこれで充分満足。

こう言う精神を「ゆさぶる」文章に出合って、ポパイのほうれん草(例えが古くてスミマセン^^;)、俄然生きる勇気がわいてきます。

ウチダ先生も書いているけれど、この生きる勇気とはそんな高邁な頭の上に掲げるようなものでもなんでもなく、ほんの身近な小さな喜びの中にこそあるんだと、そう言うことです。

そしてこの親族の基本構造を、激しくバイブレーションする胸の鼓動を抑えながら一気に読んでしまいました。

KAIの母の弟オサムは共産党員の国家公務員でした。父レイジは、自分が校長になれないのはお前の弟オサムのせいだと、毎晩酔って母をせめる。その光景が半世紀近く経った今でもKAIの脳裏を離れることはありません。レイジとオサムの間の葛藤の中にこそ、KAIの中のすべての矛盾、不条理を説明するための「方法」があったとは、ただただ感服して納得するしかありません。

KAIのいまこの家族問題の動機が、まさにこの伯叔夫にあることを考えると、KAIもまた「親族の基本構造」の中に見事としか言いようのないかたちで組み込まれていることに、シンクロニシティを感じざるをえません。

まことに人生とは、不可思議で魅力に満ち溢れています。 KAI