いまから20数年前、先日95歳で亡くなった瀬島龍三の講演をきいたことがあります。テーマは「戦略論」。
その時具体的にどんな話があったか、まるで覚えていませんが、その講演以来、たびたびその戦略論の有無が国家あるいは企業の命運を左右する事例に遭遇し、戦略の重要性をKAI自身の胸に刻んできました。
ダイナミックな取捨選択を得意とするIBMは、アプリケーションのレイヤーへとビジネスの主軸を移していく。コンサルティング会社を買収してサービス部門を強化し、ソフトウェアベンダーの買収を繰り返してアプリケーションのポートフォリオを拡大する。つまり、コモディティ化の進むレイヤーを避けて、付加価値の高いレイヤーへとポジションをシフトした。PC部門の売却もこうした過程で行われたものだ。
一方、Sunはどうか。ソフトウェアベンダーの買収も確かにあるが、IBMほどに明確なアプリケーション志向は見られない。むしろ、ポジションは変えないが、サーバーマーケットに対するアプローチを変えたように見える。それは、OpenSolarisに代表されるオープン化戦略に象徴される。つまり、ソフトウェアをオープン化することによりコミュニティを形成し、幅広いユーザーを獲得する中で、関連するハードウェアやサービスの収入を拡大するというものだ。
(透明化するSunのポジショニング戦略)
IBMの戦略は、昔からこの通り明確です。KAIが主張するソフトセクターのアセット「高度化アプリケーション」サービスを地で行く戦略です。
これに対するSUNの戦略を、このブログ主の飯田さんは「透明化」と表現していますが、これはなかなか言いえて妙であります。これはGoogleなどが広告収入と言う「透明化」で収益をあげることと同じ戦略と言えます。
このあたりもう少し議論したいと思ったのですが、なんとニュース速報が。中断してそちらをチェックします。 KAI
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